東海大学医学部 看護学科を検討する際は、付属病院のある環境でどのように看護を学ぶのかが気になるところでしょう。この記事では、医師や薬剤師などを目指す学生との多職種連携教育をはじめ、授業・実習の流れや、取得を目指せる資格について紹介します。
たとえば、入試については、一般選抜・全学部統一選抜・共通テスト利用の違いを整理します。公募推薦の小論文・面接・口述試験も、準備を考えるうえで押さえておきたい点です。出願条件や試験内容に加え、偏差値・倍率を方式ごとに紹介します。
学費については、初年度と2年次以降の納入額を分け、4年間の費用を紹介します。看護学科生を対象とする望星奨学金も注目したい制度です。付属病院での勤務と返還免除の関係をはじめ、保健師課程の追加費用や、ほかの奨学金の利用条件も取り上げます。
国家試験や卒業後の進路については、合格実績と受験を支える体制、主な就職先を紹介します。東海大学の付属病院への就職も、進学前に知っておきたいポイントです。教員やキャリア就職窓口による相談、応募書類・面接への支援も取り上げます。
一方で、1年次に2つのキャンパスへ通う負担について、気になる口コミもあります。その他の点も含めて、分かりやすく解説していきます。
セクション1|東海大学医学部看護学科の特徴
東海大学医学部看護学科の大きな特徴は、医学科や医学部付属病院とつながる環境に加え、医師・看護師・ソーシャルワーカー・薬剤師を目指す学生が一緒に学ぶ多職種連携教育が具体的に組まれていることです。
看護学科は4年制で、入学定員は95名。専門教育の中心となる伊勢原キャンパスには医学科と看護学科があり、東海大学医学部付属病院も置かれています。単に大学病院が近くにあるだけではなく、医学科・看護学科・付属病院が連携した教育も行われているため、医療チームの中で看護師が果たす役割を意識しながら学べる環境です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学校名 | 東海大学 |
| 学部・学科 | 医学部 看護学科 |
| 学校種別 | 私立大学 |
| 修業年限 | 4年 |
| 入学定員 | 95名 |
| 主なキャンパス | 伊勢原キャンパス |
| 所在地 | 神奈川県伊勢原市下糟屋143 |
| 主なアクセス | 小田急線「伊勢原駅」からバス利用 |
| 取得を目指せる資格 | 看護師国家試験受験資格、保健師国家試験受験資格(選抜制) |
| 学位 | 学士(看護学) |
医学科・付属病院と連携した教育を受けられる
東海大学では2018年度に看護学科を医学部へ移し、医学科との連携を強めた看護教育を行っています。伊勢原キャンパスには医学科・看護学科と医学部付属病院が集まっており、医学と看護、臨床現場が近い環境で学べることが特徴です。
実際に、医学科・看護学科と付属病院高度救命救急センターが連携し、救命救急用のモデル人形やドクターカーを使ったシミュレーション教育も行われています。看護学科の学生は、救急現場を想定した医師・看護師・救急救命士の動きを見学し、モデル人形を使った処置も経験しています。
「医学部に看護学科がある」という組織上の特徴だけでなく、医学科や付属病院との連携が実際の教育に使われていることが、東海大学を評価するポイントです。特に、看護師以外の医療職がどのように判断し、連携して患者を支えるのかまで学びたい人には魅力があります。
医・看・福祉・薬の学生が約370人参加する多職種連携演習
多職種連携教育は、東海大学医学部看護学科の特徴が特に表れている部分です。
演習では病気や治療だけを見るのではなく、患者本人や家族の意思、生活環境、経済状況なども踏まえて、各職種の視点から治療やケアの方法を話し合います。
そのため、単に「チーム医療の大切さ」を講義で学ぶだけではありません。異なる専門職を目指す学生と実際に意見を出し合い、看護師だからこそ患者や家族に対して何ができるのかを考えられることに意味があります。大学在学中から多職種の考え方や役割の違いを体験できる点は、東海大学ならではの比較材料になります。
保健師は希望者30名の選抜制
看護学科では、所定の単位を修得することで看護師国家試験受験資格を得られます。さらに希望者は、保健師国家試験受験資格の取得も目指せます。
ただし、保健師課程は全員が履修できるわけではありません。希望者の中から2年次までの成績をもとに30名が選抜され、3年次から所定科目を履修する仕組みです。
保健師免許取得後は、申請によって養護教諭二種免許状や第一種衛生管理者免許証の取得につなげることもできます。看護師以外の資格まで視野に入れられることはメリットですが、特に保健師を志望して入学する場合は、30名の選抜があることを前提に学校を比較する必要があります。
1年次は伊勢原と湘南の2キャンパスで学ぶ
看護の専門教育は伊勢原キャンパスが中心ですが、1年次は英語や体育科目を湘南キャンパスで履修します。4年間のすべての授業が伊勢原キャンパスだけで完結するわけではありません。
一方、伊勢原では看護の基礎科目を学び、その後は医学部付属病院をはじめとする医療機関・施設での学びへつながっていきます。医学科や付属病院との連携、多職種連携教育まで含めて考えると、医療チームの中で働く看護師を学生の段階から具体的にイメージしながら学べることが、東海大学医学部看護学科の強みといえるでしょう。
セクション2|東海大学 医学部 看護学科の口コミ
講師・授業の口コミ
講師・授業についてまず注目したいのが、医学や看護の専門家から幅広い知識を学べる点です。実際に、次のような口コミがあります。
医学部の先生や大学付属病院で働いている看護師、医師の方、また外部の方もお招きして講義していただけるので、様々な分野を詳しく学ぶことができます。
看護学科の教員だけでなく、医学部の教員や付属病院で働く医師・看護師などから学ぶ機会があったため、幅広い分野で深く学べたと評価されています。
ほかの口コミでも、さまざまな分野の教員から専門的な内容を学ぶことで興味の幅が広がったという声や、授業内容に関連する発展的な内容まで教えてもらえ、より深く学べたという評価が見られます。
実際に看護学科では、医学・看護を切り離さずに学べる教育環境が整えられています。伊勢原キャンパスには医学科と看護学科があり、医学部付属病院も隣接しています。さらに、看護学科では医学科や健康学部健康マネジメント学科、昭和薬科大学と連携し、それぞれの職種の役割を理解しながら学ぶ多職種連携教育が行われています。
看護師は、実際の医療現場で医師や薬剤師などさまざまな職種と連携して患者を支えます。学生のうちから医学的な視点や他職種の専門性にも触れられることは、病気や治療を看護だけの視点で捉えるのではなく、「なぜこの治療が必要なのか」「その中で看護師は何を担うのか」まで考える力を養ううえでメリットがあります。
こうした口コミを合わせて見ると、東海大学医学部看護学科の授業は、看護の専門知識を身につけるだけでなく、医学部・付属病院を身近に持つ環境を活かしながら、医療を幅広い視点から学べることが特徴の一つとうかがえます。
授業内容の専門性だけでなく、分からないところを教員に質問しながら学べることを評価する口コミも見られます。
教授などの先生方や講師の先生方が生物学などを丁寧に教えてくださり、講義後に質問を聞きに行っても優しくわかるまで丁寧に教えてくださいます。
この口コミで注目したいのは、授業が分かりやすかったという評価だけでなく、講義後にも質問し、理解できるまで教えてもらえたというサポートの手厚さです。
ほかにも、教員が学生に寄り添ってくれる、優しく分かりやすく教えてくれると感じた学生の口コミがあります。
実際に、学生一人ひとりに指導教員がつく「アドバイザー制度」を設けており、履修や成績、学生生活、進路などについて相談できる体制を整えています。また、授業について分からないことを質問・相談できるよう、教員が学生の質問を受け付けるオフィスアワーも設けられています。
そのため、授業中だけで理解しきれなかった内容についても、教員との接点を持って確認できる仕組みがあります。看護学科は基礎科目から専門科目、演習・実習へと学習内容がつながっていくため、疑問を残したまま先へ進まず、必要なときに教員へ相談できることは、専門知識を着実に積み上げるうえでメリットといえるでしょう。
ただし、授業の分かりやすさについては異なる意見もあります。ある学生からは、教員によっては医療の話が多く、授業がどんどん進むため、内容を理解しにくいことがあったという指摘もありました。
専門分野に詳しい教員から発展的な内容まで学べることは東海大学の授業の良さである一方、授業の進め方や分かりやすさについては、担当教員や学生との相性によって感じ方が分かれる可能性があります。
分からない内容が出てきたときには、口コミにもあるように講義後に質問するなど、自分から確認しながら学ぶ姿勢が大切です。
演習・実習の口コミ
実習に出る前の学内演習については、講義で学んだ知識を実際の看護技術と結びつけながら学べることを評価する口コミがあります。
座学をひたすら学ぶだけでなく、実習着を着用して実際にバイタルをチェックしながら学習を進められるので理解が深まる。
バイタルサインとは、体温・脈拍・呼吸・血圧など、患者さんの状態を把握するための基本的な情報です。知識として覚えるだけでなく、実際に測定する演習を経験することで、測定方法や患者さんへの接し方まで含めて身につけやすくなります。
また、別の学生からは、演習では教員が多く、細かく教えてもらえたという声もあります。
看護技術は、手順を覚えるだけではなく、安全性や患者さんへの負担にも配慮しながら行う必要があります。そのため、実際に手を動かしながら教員から具体的な指導を受けられることは、実習に出る前に正しい技術を身につけるうえで重要です。
演習設備についても、学生から次のような評価があります。
設備は整っているため演習等の授業はとてもやりやすい。
ほかにも、模擬病棟が充実しているという声や、モデル人形や演習に使用する物品が多く、練習するうえで困らなかったという口コミが見られます。
実際に、伊勢原キャンパスの看護学科が使用する3号館には、基礎看護や成人・老年看護などの実践的な学習に対応した実習室が整備されています。また、キャンパス内には、シミュレーターを使って血圧測定や採血、心肺蘇生などの臨床技能を練習できる設備もあり、モデル人形を患者に見立てた実技教育が行われています。
こうした設備があるメリットは、患者さんを受け持つ実習に出る前に、学内で看護技術を実際に試しながら確認できることです。講義で手順を理解していても、実際に身体を動かしてみるとうまくできない部分が出てくることがあります。モデル人形やシミュレーターを使って練習できれば、手順だけでなく、声かけや観察、安全への配慮なども含めて確認できます。
口コミで演習のしやすさや設備の充実が評価されていることからも、東海大学医学部看護学科では、知識を覚えるだけでなく、実際の看護場面を想定して技術を身につけてから臨地実習へ進める環境が学びを支えていることがうかがえます。
実習については、医学部付属病院を中心に、さまざまな医療・看護の現場で学べることを評価する口コミがあります。
大学病院付属ということがあり、実習に理解のある大学だと思います。外部の病院に実習に行くこともあり、最先端の技術から古き良き看護について幅広く学ぶことができます。
実際に、医学部付属病院をはじめとする医療機関や施設で実習を行っています。実習先は大学病院だけに限らず、地域の病院、老人保健施設、保育園、保健所、市町村保健センター、企業の健康管理センターなどさまざまです。
なかでも特徴的なのが、伊勢原キャンパス内に高度医療を提供する医学部付属病院があり、そこで実習を行えることです。大学も、キャンパス内の医学部付属病院で行う実習を、看護専門職としての実践的なスキルを身につける教育環境として位置づけています。
口コミでも、医学部付属病院が高度医療を担っているため実習先として充実しているという声があります。高度な医療を提供する大学病院での実習では、講義や演習で学んだ病気・治療・看護について、実際の患者さんへのケアや医療チームの動きを通して理解を深められることがメリットです。
また、付属病院での実習のしやすさを評価する口コミも複数あります。卒業生が多く勤務していることで実習しやすかったと感じた学生がいるほか、病院がキャンパス内にあるため、実習時の移動負担が少ないという声も見られます。
卒業生が勤務している環境では、実習を受ける学生がどのような授業や演習を経験してきたのかなど、大学の教育環境を知る先輩看護師が身近にいることが、学生にとって実習へ入りやすい環境につながる可能性があります。
ただし、卒業生だから必ず手厚く指導してもらえるという制度ではないため、ここは実際に実習しやすかったと感じた学生の経験として捉えるのが適切です。
実習期間中は、患者さんへのケアだけでなく、事前学習や実習記録などにも取り組む必要があります。そのため、付属病院での実習では長時間の移動をせずに済むことは、単に通いやすいだけでなく、実習前後の学習や準備に時間を使いやすいというメリットがあります。
さらに、学生からは、付属病院での実習なら学校のロッカーで着替えて参加できるため、学外の病院へ実習に行く場合と比べて準備しやすかったという具体的な声もあります。移動だけでなく、着替えなど実習前後の準備にかかる手間や時間を抑えやすいことも、付属病院が隣接しているメリットといえるでしょう。
一方、大学病院だけでなく地域の病院や施設などでも実習することで、患者さんの状態や生活する場所によって必要な看護が異なることも経験できます。付属病院と学外施設の両方で学ぶ機会があることは、特定の医療現場だけに偏らず、急性期の高度医療から地域・生活に近い看護まで幅広い視点を身につけることにつながります。
東海大学医学部看護学科では、身近な医学部付属病院で高度医療に触れながら、学外のさまざまな施設でも異なる看護を経験できることが実習環境の特徴です。実習先の幅広さと付属病院の近さの両方が、看護の実践力を高める学びにつながっていることが口コミからもうかがえます。
国家試験対策の口コミ
国家試験対策については、サポートの手厚さに関する口コミがあります。
入学次に国家試験対策委員を決めるなど積極的なサポートがある。
実際に、教員による「国家試験対策委員」が置かれており、国家試験に向けた支援が行われています。2025年には、国家試験対策委員が作成した、ケアレスミスを防ぐポイントや受験時の心構えをまとめた「虎の巻」を学生に配布。2026年の受験票交付会でも、教育領域ごとの教員が試験直前の勉強法や過ごし方をアドバイスしています。
国家試験は知識を身につけるだけでなく、試験直前に何を確認するか、体調をどう整えるかといった準備も必要です。学科側が試験直前まで具体的な注意点や勉強の進め方を伝えてくれることは、学生が一人で対策を進めるのではなく、教員の支援を受けながら本番に備えられるというメリットがあります。
また、国家試験への準備は4年次になって突然始まるわけではありません。現在のカリキュラムでも、1年次から「人体の構造と機能」「看護の基礎理科」「ヘルスアセスメント」など、看護師に必要な基礎・専門科目を学び、その後の専門領域へ段階的につなげる構成になっています。
口コミでも、1年次から一般教養と並行して国家試験につながる専門科目を学べる点が評価されています。早い段階から専門知識を積み重ね、最終的に国家試験へつなげていけるカリキュラムは、4年次になってから必要な知識を一から覚えるのではなく、それまでの学習を振り返りながら試験対策を進められる点がメリットです。
他にも、国家試験前に模擬試験の結果に応じて外部講師による指導や個別指導を受け、精神面でも支えてもらえたという声があります。図書館に国家試験対策教材があり、勉強に活用できたという口コミも見られました。
このように、看護学科の国試対策のサポートが機能していることが見て取れます。
就職・進学支援の口コミ
就職支援については、進路を決める際に教員からサポートを受けられたことを評価する口コミがあります。
周りの先生方のサポートがとてもよい。
実際に、教員によるキャリア・就職ガイダンスや専門家を招いた就職支援講座、面接指導などを行ってきた実績があります。エントリーシートの添削や模擬面接といった、採用試験を想定した支援も実施されています。
看護師の就職活動では、希望する病院を選ぶだけでなく、応募書類の作成や面接への準備も必要です。教員や大学の支援を受けながら、自分の希望する進路に合わせて就職活動の準備ができることは、初めて本格的な就職活動をする学生にとってメリットといえるでしょう。
また、東海大学ならではの特徴として、医学部付属病院が卒業後の主な進路の一つになっていることも挙げられます。
口コミでも、学年の多くが付属病院群へ就職していたという声があり、系列病院への就職に強いと感じている学生が多く見られます。たとえば、学年の8割程度が付属病院群に就職するという声や、内部就職用の試験で内定を比較的取りやすいという声もあります。
実習などを通して付属病院の医療や看護に触れてきた学生にとっては、学生時代に経験した環境を卒業後の就職先の候補として考えられることもメリットです。
一方で、外部の医療機関を希望する学生に対する模擬面接などの支援を受けたという口コミもあり、進路を付属病院だけに限定せず、自分が希望する就職先を目指すためのサポートも期待できます。
学生生活の口コミ
学生生活については、課題や演習、実習に取り組むなかで、同じ看護師を目指す学生同士が支え合っている様子が複数の口コミからうかがえます。
看護学科は課題や実習などで忙しいと感じる学生がいる一方、友人と協力して乗り越えることで仲が深まったという声が見られます。男女比に偏りを感じたという学生もいますが、性別に関係なく仲が良く、同じ目標を持つ仲間として助け合っていたという評価もあります。
看護学科では、講義だけでなく演習や実習など、学生同士で学んだり行動したりする機会があります。特に実習では慣れない環境で患者さんと関わり、実習記録や事前学習にも取り組むため、同じ経験をしている友人と相談したり励まし合ったりできることは、忙しい学生生活を乗り越えるうえで大きな支えになりそうです。
また、付属高校から進学した学生と外部から入学した学生との間に、入学当初は距離を感じたという口コミもあります。ただし、その学生も時間がたつにつれて距離はなくなったと感じており、入学時点ですでにできている人間関係を過度に心配する必要はなさそうです。
学業以外では、アルバイトや恋愛と勉強を両立している学生が多いと感じたという声もあります。ただし、課題や実習の忙しさを指摘する口コミもあるため、常に自由な時間を確保しやすいとは限りません。授業や実習の時期に合わせて、アルバイトなどの予定を調整する必要があると考えておくとよいでしょう。
キャンパスについても注意しておきたい点があります。看護学科の主な学修拠点は医学部付属病院がある伊勢原キャンパスですが、1年次には英語や体育など一部の授業を湘南キャンパスで履修します。そのため、1年次に伊勢原と湘南の2つのキャンパスを利用することを負担に感じた学生もいます。
伊勢原キャンパスは、伊勢原駅から徒歩約15分、バスでは約10分です。駅から歩く距離が気になったという口コミもあるため、毎日の通学のしやすさを重視する人は、オープンキャンパスなどで駅からキャンパスまでの移動も実際に確認しておくとよいでしょう。
全体として、課題や実習など看護学生ならではの忙しさはあるものの、同じ看護師を目指す学生同士で協力しながら大学生活を送れたことを前向きに評価する口コミが多いです。学業と学生生活を両立するうえでは、周囲の仲間との関係が支えの一つになっていることがうかがえます。
セクション3|東海大学医学部看護学科の入試・偏差値・倍率|推薦・一般・共通テストを比較
東海大学医学部看護学科は、公募制学校推薦型選抜のほか、全学部統一選抜、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜など複数の受験方法があります。
2027年度の河合塾のボーダー偏差値は47.5、大学入学共通テスト利用選抜のボーダー得点率は58%です。ただし、入試方式によって試験内容が大きく異なります。特に公募推薦は評定平均値3.5以上に加えて小論文・面接・口述試験への準備が必要なので、偏差値だけで難易度を判断しないことが重要です。
2027年度の主な入試方式を比較
看護学科の入学定員は95名です。主な選抜は、公募制学校推薦型選抜、全学部統一選抜、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜に分けられます。
| 入試方式 | 主な条件・特徴 | 主な選考内容 |
|---|---|---|
| 公募制学校推薦型選抜 | 第一志望、評定平均値3.5以上 | 書類審査、小論文、面接・口述 |
| 全学部統一選抜 | 複数学科への併願も可能 | 学力試験 |
| 一般選抜 | 学力試験中心 | 英語+国語または数学+理科 |
| 共通テスト利用選抜 | 共通テストの成績を利用 | 英語・数学・理科 |
推薦と学力選抜では、求められる準備がかなり異なります。評定条件を満たし、東海大学を第一志望として早い段階から小論文・面接まで準備できる人は公募推薦を検討できます。一方、評定や推薦条件に縛られず、学科試験の得点で勝負したい人は一般選抜や全学部統一選抜が中心になります。
また、共通テスト利用選抜を含めて複数の方式があるため、1つの試験だけに受験機会が限られない点はメリットです。
公募推薦は評定3.5以上+小論文・面接・口述試験
2027年度の公募制学校推薦型選抜では、看護学科の募集人員は10名です。東海大学を第一志望とすることに加え、全体の学習成績の状況3.5以上が求められます。
選考では書類審査に加えて、小論文と面接・口述試験があります。小論文は60分・800字以内です。
特に注意したいのが、看護学科独自の口述試験です。生物基礎の基礎知識が5問程度出されるほか、ニュースなどで扱われる100words程度の英文を音読し、大意を説明する内容が含まれます。面接自体は原則10分程度です。
つまり、公募推薦は「評定3.5以上なら受けやすい入試」と単純にはいえません。小論文や志望理由の準備に加えて、生物基礎と英文読解・音読まで対策する必要があります。
一方、一般選抜のように複数教科の筆記試験で競う方式とは異なるため、高校で一定以上の成績を維持し、文章力や面接、自分の考えを説明する力を活かしたい人には検討しやすい方式です。
一般選抜は英語+国語または数学+理科の3科目
一般選抜では、看護学科は3科目で受験し、各科目100点です。
英語に加え、国語または数学から1科目、理科から1科目を使う構成になっています。そのため、文系科目だけで受験を完結させるのではなく、看護学科では理科の対策も必要です。
一方、国語と数学のどちらを使うか選べるため、国語が得意な人と数学が得意な人の双方が、自分の得意科目を活かして受験しやすいのがポイントです。
2026年度一般選抜では、看護学科の合格最低点は標準化得点で169点でした。東海大学では科目ごとの平均点と標準偏差を使って得点を標準化しているため、この169点を「300点満点中169点取れば合格」と単純に考えることはできません。過年度の目安として利用しつつ、特定の素点を合格ラインと決めつけないことが重要です。
全学部統一選抜は併願のしやすさが特徴
全学部統一選抜は、東海大学内で複数学科を併願したい場合にも使いやすい方式です。1日の受験で条件を満たす学科から最大3学科まで併願でき、前期に2日間受験する場合は最大6併願まで可能です。
看護学科だけに出願することもできますが、東海大学内のほかの学科も進路候補に入れている場合は、一般選抜とは別に受験機会を増やせます。
ただし、募集人員は一般選抜より少なく、2026年度の看護学科では全学部統一選抜(前期)の募集人員が4名でした。実際に2026年度は72人が受験し、合格者10人で、大学公表の競争率は7.2倍です。
受験機会を増やせることと、合格しやすいことは別です。 看護学科では過年度に高い競争率となった方式でもあるため、全学部統一選抜だけに絞るより、一般選抜や共通テスト利用選抜なども含めて受験方法を考えるほうが選択肢を広げられます。
2027年度の偏差値は47.5、共通テストボーダーは58%
河合塾が公表している2027年度入試のボーダーラインでは、東海大学医学部看護学科の一般3教科型と文理併学部統一の偏差値はいずれも47.5です。
大学入学共通テスト利用選抜は、前期・中期ともにボーダー得点率58%となっています。
ここでいうボーダーラインは、河合塾が予想する合格可能性50%の目安です。「偏差値47.5あれば合格できる」「共通テストで58%取れば安全」という意味ではありません。
また、推薦では評定、小論文、面接・口述試験が使われるため、この偏差値を公募推薦の難易度にそのまま当てはめることもできません。偏差値47.5は、あくまで学力選抜を検討するときの一つの目安として見るのが適切です。
2026年度は入試方式によって倍率に差がある
東海大学は、看護学科について入試方式別の受験者数・合格者数・競争率を公表しています。
たとえば2026年度は、全学部統一選抜(前期)が72人受験・10人合格で7.2倍でした。一方、大学入学共通テスト利用選抜(前期)は161人受験・57人合格で2.8倍です。
| 2026年度入試 | 受験者数 | 合格者数 | 競争率 |
|---|---|---|---|
| 全学部統一選抜(前期) | 72人 | 10人 | 7.2倍 |
| 共通テスト利用選抜(前期) | 161人 | 57人 | 2.8倍 |
同じ看護学科でも、入試方式によって競争率はかなり違います。募集人数や併願状況も異なるため、7.2倍という数字だけを見て「東海大学看護学科全体が7倍以上」と考えるのは適切ではありません。
東海大学医学部看護学科を目指す場合は、偏差値だけでなく、自分が利用できる入試方式、科目との相性、推薦なら評定・小論文・口述試験まで含めて受験戦略を考えることが重要です。
セクション4|東海大学医学部看護学科の学費・奨学金|4年間の費用と望星奨学金
東海大学医学部看護学科の2027年度入学生は、初年度の学費・諸会費が190万2,370円です。2年次は172万3,000円、3・4年次は各144万7,000円で、4年間では合計651万9,370円となります。
一方、東海大学には看護学科生を対象とした「医学部看護学科望星奨学金」があります。月額3万円を無利子で借りられ、卒業後に一定条件を満たして東海大学の付属病院機関に勤務すると返還免除となるため、系列病院への就職も考えている人は特に確認しておきたい制度です。
2027年度入学生の4年間の学費・諸会費は約652万円
2027年度の学費・諸会費を学年別に整理すると、次のようになります。
| 学年 | 学費・諸会費 |
|---|---|
| 1年次 | 1,902,370円 |
| 2年次 | 1,723,000円 |
| 3年次 | 1,447,000円 |
| 4年次 | 1,447,000円 |
| 4年間合計 | 6,519,370円 |
1年次は入学金15万円が必要で、授業料は春学期84万1,000円、秋学期84万1,000円の年間168万2,000円です。これに学生会費などの諸会費が加わり、初年度は190万2,370円となります。
2年次は172万3,000円、3・4年次は各144万7,000円です。公式の学年別金額を合計すると、4年間の学費・諸会費は651万9,370円となります。単純平均では年間約163万円です。
ただし、この金額だけで卒業までのすべての支出が収まるとは限りません。履修する科目によって実習実技費が発生する場合があるほか、教科書や看護実習で使用する物品なども考えておく必要があります。
また、保健師課程を履修する場合は別途費用が必要です。保健師を目指す人は、通常の看護学科の学費だけで資金計画を立てないことが重要です。
看護学科独自の望星奨学金は月3万円を無利子で貸与
東海大学で特に注目したいのが、医学部看護学科生を対象とした「医学部看護学科望星奨学金」です。
健康で、学業成績・人物ともに優れ、経済的な支援を必要とする看護学科生が応募できます。貸与額は月額3万円、年額では36万円で、無利子です。
| 項目 | 医学部看護学科望星奨学金 |
|---|---|
| 対象 | 医学部看護学科生 |
| 金額 | 月額30,000円 |
| 年額 | 360,000円 |
| 種類 | 貸与型・無利子 |
| 返還免除 | 条件を満たす場合あり |
この制度の大きな特徴は、卒業後、奨学金の貸与を受けた期間に相当する期間を東海大学の付属病院機関で勤務すると、返還が免除されることです。
たとえば4年間継続して貸与を受けた場合、単純計算では144万円になります。採用されることが前提ですが、付属病院機関への就職を希望している学生にとっては、学費負担を軽減できる可能性が大きい制度です。
一方、これは最初から返済不要の給付型奨学金ではありません。返還免除を受けるには卒業後の勤務条件を満たす必要があるため、付属病院以外への就職も幅広く検討したい人は、将来の進路と合わせて利用を判断する必要があります。
家計が急変した場合は年100万円まで無利子で借りられる制度もある
医学部には「佐藤兼蔵貸与奨学金」もあります。医学部医学科・看護学科の学生で、家計支持者の死亡や失職などによって家計が急変し、修学が難しくなった場合に利用を検討できる制度です。
看護学科では年額100万円を上限に無利子で貸与されます。望星奨学金とは目的が異なり、入学後に予期しない家計の変化が起きた場合の支援として位置づけられています。
卒業後には返還が必要ですが、まとまった金額を無利子で借りられるため、家計急変によって学業の継続が難しくなったときの選択肢になります。
修学支援新制度や神奈川県の修学資金も利用できる
東海大学は高等教育の修学支援新制度の対象校で、要件を満たす学生は授業料・入学金の減免と、返還不要の給付型奨学金による支援を受けられます。2025年度からは多子世帯への授業料・入学金減免も拡充されています。
また、卒業後に神奈川県内で看護職として働く意思がある学生は、神奈川県看護師等修学資金も選択肢になります。
一般修学資金は民間立の看護師養成課程の場合、月額2万円です。さらに一定の家計要件などを満たす場合には、月額4万円の特例貸付修学資金があり、入学初年度には希望により10万円の初回加算もあります。
こちらも貸与型ですが、所定の条件を満たして一定期間看護職として勤務した場合は、返還免除を申請できる制度です。利用する場合は、卒業後の勤務先や勤務期間に条件があることまで確認しておく必要があります。
東海大学医学部看護学科は、2027年度入学生の場合、4年間の学費・諸会費が約652万円となります。その一方で、看護学科独自の望星奨学金では月3万円の無利子貸与と付属病院勤務による返還免除の仕組みがあり、大学独自の支援を利用できる可能性があります。
特に東海大学の付属病院機関への就職を進路候補にしている人は、望星奨学金の返還免除条件まで含めて学費を検討する価値があります。ただし、奨学金の多くは採用条件や卒業後の勤務条件があるため、単純に「学費から差し引ける金額」として考えないことが大切です。
なお、当サイトでは、当サイト限定の看護系奨学金リストを公開しています
セクション5|東海大学医学部看護学科のカリキュラム・学内演習|多職種連携と4年間の学び
東海大学医学部看護学科では、人体の仕組みや看護の基礎から始まり、領域別の看護、学内演習、多職種連携、統合的な学びへと4年間かけて段階的に進みます。
特徴的なのは、医学科など他分野の学生と学ぶ「ヘルスケア・パートナーシップ」や、4年次に行われる大規模な多職種連携演習です。さらに、救急・災害看護や国際看護まで学べるため、病院内の看護だけに視野を限定しないカリキュラムになっています。
1年次の基礎から4年次の統合へ段階的に学ぶ
1年次は、人体の構造と機能や疾病、看護の基本となる知識・技術などを学びます。基礎を学んだうえで、成人・老年・小児・母性・精神・在宅など、それぞれの対象や生活に応じた看護へと学習範囲を広げていく構成です。
学内では講義だけでなく、小グループで患者事例を考えるケーススタディや演習も取り入れています。知識を覚えるだけではなく、「この患者にはどのような看護が必要か」を考え、実際の援助につなげる力を身につけていきます。
後半になると「看護研究入門」「ヘルスケア・パートナーシップ」「統合実習」「専門看護ゼミナール」など、これまで学んだ知識や技術を組み合わせる科目へ進みます。
医・看・福祉・薬が一緒に患者への支援を考える
東海大学のカリキュラムで特に特徴が明確なのが、多職種連携教育です。
看護学科には「ヘルスケア・パートナーシップ総論」「ヘルスケア・パートナーシップ」といった科目があり、さらに高学年では医学科や健康学部健康マネジメント学科、昭和薬科大学薬学部との多職種連携教育が行われています。
2026年度の「多職種連携チーム医療演習」には、医学科5年次、看護学科4年次、健康マネジメント学科3・4年次、昭和薬科大学薬学部6年次の学生約370名が参加しました。
演習では医師・看護師・ソーシャルワーカー・薬剤師を目指す学生がチームを組み、患者事例をもとに支援方法を検討します。病気や治療だけではなく、患者本人や家族の希望、生活環境、経済的な状況なども含め、それぞれの専門職の視点から意見を出し合います。
同じ大学に医学科があるだけではなく、他大学の薬学生まで含めて実際にチームを組み、患者への支援を考えるところまで教育に組み込まれているのが強みです。看護師として自分が何を担うのかだけでなく、他職種に何を伝え、どのように協力するのかを学生のうちから考えられます。
ケーススタディやシミュレーションで「判断する力」も養う
看護技術を学ぶ際には、小グループでのケーススタディや学内演習を取り入れています。単に手順を覚えるのではなく、患者の状態を踏まえて必要な援助を考えることで、知識と看護技術を結びつけていきます。
さらに、医学科・看護学科と医学部付属病院高度救命救急センターが連携した教育では、救命救急用のモデル人形やドクターカーを使ったシミュレーションも実施されています。救急現場を想定して医師・看護師・救急救命士がどのように動くのかを学び、モデル人形を使った処置も経験します。
こうした教育は、設備を見たり操作したりするだけのものではありません。実際の医療現場に近い状況で「誰が何をするのか」「看護師は何を観察して行動するのか」を考えられることに意味があります。医学部と付属病院が同じ伊勢原キャンパスにある環境が、学内教育にも活かされています。
救急・災害看護や国際看護まで学びを広げられる
専門性を広げる科目として、「救急・災害看護論」「家族看護学」なども設けられています。一般的な病棟での看護だけでなく、災害時の対応や患者を支える家族まで含めて考える機会があります。
国際看護に関する選択科目もあり、「国際看護演習」「国際看護研修」などを通じて異文化や海外の看護に触れられる構成です。海外での研修を含む科目も用意されているため、国際的な医療や看護に関心がある学生は、通常の看護教育からさらに学びを広げられます。
全員が海外研修へ行くカリキュラムではありませんが、多職種連携に加えて、救急・災害、国際看護といった方向にも関心に応じて学びを広げられるのは、総合大学の看護学科として評価できる部分です。
保健師を目指す場合は2年次までの成績で30名を選抜
看護師に加えて保健師を目指すための科目も設けられています。ただし、保健師課程は全員が履修するものではなく、希望者から30名を選抜する仕組みです。
選抜では2年次までの成績が使われ、選ばれた学生は3年次から公衆衛生看護に関する所定科目を履修します。そのため、入学後に保健師を目指したいと考えている場合は、1・2年次から継続して学業成績を意識する必要があります。
東海大学医学部看護学科のカリキュラムは、医学科・健康学部・薬学部などとの多職種連携を、具体的な科目や演習として経験できることが大きな特徴です。
さらにケーススタディや救急シミュレーション、災害・国際看護まで学びを広げられるため、看護技術だけでなく、医療チームの中で考えて行動する力を身につけたい人にとって比較材料になるカリキュラムです。
セクション6|東海大学 医学部 看護学科の実習は?実習先や医学部付属病院とのつながりを解説
東海大学 医学部 看護学科の実習で大きな特徴となるのが、医学部付属病院と同じ伊勢原キャンパスで学べる環境です。1年次から実習が始まり、学内での演習やシミュレーション教育を重ねながら、3年次秋以降は医学部付属病院をはじめとする医療機関・施設で本格的な実習に取り組みます。
実習先は大学病院だけではありません。地域の病院や老人保健施設、保健所、市町村保健センターなどにも広がっているため、高度医療から地域・公衆衛生まで幅広い看護を経験できることが東海大学の強みです。
1年次から実習が始まり、3年次秋以降に本格化する
看護学科は4年制で、学内での学習と実習を段階的に組み合わせながら看護実践力を身につけます。1年次は看護の基礎を学び、2月に看護実習を経験します。2年次には専門的な学習を深めながら、夏期に実習へ進みます。
3年次になると専門領域の学習がさらに増え、秋以降は医学部付属病院をはじめとする医療機関・施設で本格的な領域別実習に取り組みます。4年次には、これまでの講義や実習で得た経験も活かしながら、専門看護ゼミナールなどを通して学びを深めます。
最初から長期間の臨地実習へ進むのではなく、基礎知識・看護技術を学ぶ→初期の実習を経験する→専門領域を学ぶ→本格的な臨地実習へ進むという流れです。1年次から現場を経験し、その後の学習と結びつけながら実践力を高められることがポイントです。
東海大学医学部付属病院を実習先として活用できる
代表的な実習環境となるのが、東海大学医学部付属病院です。伊勢原キャンパスには医学部の看護学科・医学科と医学部付属病院があり、看護を学ぶ大学と高度医療を担う病院が同じキャンパスに集まっています。
大学病院では、高度・専門的な治療を受ける患者への看護や、多くの医療職が関わる医療現場について学ぶことができます。医学部の看護学科として、大学で身につけた知識・技術を付属病院での臨床経験につなげられることは、東海大学ならではの実習環境です。
また、東海大学医学部付属病院は卒業生の就職先の一つでもあります。実習経験によって採用が有利になるわけではありませんが、実際の医療環境や看護を学生のうちに経験し、そのうえで将来の勤務先として検討できることは、付属病院を持つ大学のメリットといえます。
シミュレーション教育で実習前に看護技術を身につけられる
臨地実習へ向けた準備として、看護学科では学内演習やシミュレーション教育も取り入れています。伊勢原キャンパスには看護実習室などの実習設備があり、実際の医療現場を想定しながら看護に必要な技術を学びます。
患者を想定したシミュレータを使って心肺蘇生、血圧測定、採血などの臨床技能を練習できる「スキルクリニック」もあります。病院だけでなく小児・地域・在宅などを想定した環境で学内演習を行えるため、臨地実習に入る前に、それぞれの看護場面に応じた技術を練習できることがメリットです。
シミュレーション教育のメリットは、患者を前にする臨地実習とは異なり、学生同士で確認したり、繰り返し練習したりしながら技術と判断を身につけられることです。講義で知識を覚えるだけではなく、具体的な患者の状態や看護場面を想定して考えることで、実際の現場でどのように行動するかにつなげられます。
さらに、小グループによるケーススタディも取り入れられています。患者の状況をもとに必要な看護を考える学習と、実際に身体を動かして技術を確認する演習を組み合わせ、その後の臨地実習へ進む流れです。
そのため、講義→ケーススタディ・シミュレーションや学内演習→医学部付属病院などでの臨地実習と、知識を実践へつなげながら学びたい人に適した教育環境といえます。
大学病院だけでなく地域・公衆衛生の現場でも実習する
東海大学の実習は、医学部付属病院だけで完結するものではありません。病院のほか、老人保健施設、保健所、市町村保健センターなど、役割の異なる施設でも実習します。
さらに、保育園や企業の健康管理センターなども実習の場となっています。入院患者だけでなく、高齢者、子ども、地域で生活する人、働く人など、さまざまな対象への健康支援を経験できることが特徴です。
特に東海大学には保健師課程もあるため、病院で患者を支える看護だけではなく、地域住民の健康を支える公衆衛生の現場を経験できることは、将来の進路を考える材料にもなります。
大学病院で高度医療を経験しながら、地域や生活に近い場所で行われる看護・健康支援にも視野を広げられる点は、実習先を比較する際に注目したいポイントです。
多職種と連携する医療も学生のうちから学べる
伊勢原キャンパスには看護学科だけでなく医学科と医学部付属病院があり、東海大学では医療を一つの職種だけで捉えない教育も行っています。
看護学科では、医学科や健康マネジメント学科、昭和薬科大学などと連携した学習があり、異なる専門職の役割やチームで患者を支える考え方を学びます。
実際の病院では、看護師は医師や薬剤師をはじめとするさまざまな医療職と協力して患者を支えます。そのため、学生のうちから他職種の考え方や役割を知り、その学びを臨地実習へつなげられることも、医学部・付属病院を持つ東海大学の教育環境を活かした特徴です。
付属病院と多様な実習先の両方を経験できることが強み
東海大学 医学部 看護学科の実習は、医学部付属病院という中心的な臨床教育の場を持ちながら、実習先を大学病院だけに限定していない点に特徴があります。
学内ではシミュレーションやケーススタディなどを通して実習に備え、臨地では大学病院の高度医療から、地域病院、老人保健施設、行政機関などでの看護・健康支援まで経験します。学内で準備し、大学病院で高度医療に触れ、さらに地域へ実習範囲を広げられることが、東海大学の実習環境を評価するうえで重要なポイントです。
特に、東海大学医学部付属病院への就職も視野に入れながら、地域看護や保健師など幅広い進路も検討したい人には相性のよい環境です。実習先を比較するときは「大学病院があるか」だけでなく、学内でどのように実習準備を行い、大学病院以外でどのような対象・施設を経験できるのかまで確認すると、学校ごとの違いが分かりやすくなります。
セクション7|東海大学 医学部 看護学科の国家試験合格率は?国試対策や資格取得支援を解説
東海大学 医学部 看護学科では、所定の単位を修得して卒業すると看護師国家試験の受験資格を取得できます。第115回看護師国家試験では99名が受験し、98名が合格、合格率は99.0%でした。
学科には国家試験対策を担当する教員がおり、4年次の指導教員や各教育領域の教員も受験生を支援しています。合格率だけでなく、学科として国家試験対策に取り組む体制が設けられていることも特徴です。
第115回看護師国家試験は99名受験・98名合格
第115回看護師国家試験における東海大学の結果は、受験者99名・合格者98名・合格率99.0%です。
全国では59,614名が受験し、52,666名が合格しており、全体の合格率は88.3%でした。同じ既卒を含む全体同士で比較すると、東海大学の99.0%は全国を10.7ポイント上回ります。
第114回看護師国家試験では83名が受験し、合格率は98.8%でした。直近2回はいずれも98%以上となっているため、国家試験実績を重視して大学を比較したい人にとって注目できる結果です。
学科として国家試験対策に取り組む体制がある
東海大学では、国家試験の受験を学生個人の勉強だけに任せるのではなく、看護学科として国家試験対策に取り組む体制が設けられています。
国家試験対策を担当する教員が置かれており、看護師国家試験だけでなく、保健師国家試験を受験する学生への支援も行われています。
さらに4年次には指導教員がおり、各教育領域の教員も国家試験に向けた学生への助言に関わっています。国家試験対策を担当する教員、4年次の指導教員、普段の専門教育を担当する教員がそれぞれ受験生を支えることが、東海大学の国試対策を見るうえでポイントです。
試験直前まで勉強法や過ごし方を具体的に指導
国家試験が近づくと、本番に向けた具体的な支援も行われます。
受験票交付会では受験票を渡すだけではなく、各教育領域の教員から試験当日までの勉強方法や過ごし方について具体的なアドバイスが行われています。
学科長、国家試験対策を担当する教員、4年次の指導教員なども参加しており、学生が本番まで学習を続けられるよう支援しています。
国家試験は長期間の学習が必要ですが、直前期には「残された期間で何を勉強するか」「試験までどのように過ごすか」も重要になります。普段の学習支援だけでなく、試験直前まで教員から具体的な助言を受けられることは、受験生にとって心強い環境といえます。
「虎の巻」でケアレスミスや本番での注意点まで対策
東海大学の国試対策では、知識を身につけるだけでなく、試験本番で実力を発揮するための指導も行われています。
近年は国家試験対策を担当する教員が作成した「虎の巻」が4年次生に配布されました。ケアレスミスを防ぐためのポイントや、受験時の心構えなどがまとめられた資料です。
国家試験では、十分に勉強していても問題文の読み違いや確認不足などが失点につながる可能性があります。そのため、知識を増やすだけでなく、これまで勉強してきた内容を本番で正しく得点につなげるための準備も欠かせません。
試験前の学習方法や過ごし方に加えて、ケアレスミスの防止や受験時の心構えまで具体的に指導していることは、東海大学の国家試験対策の特徴の一つです。
セクション8|東海大学 医学部 看護学科の就職先は?就職実績や就職支援を解説
東海大学 医学部 看護学科では、東海大学医学部付属病院をはじめ、大学病院や専門病院などへの就職実績があります。2025年度は卒業者98名・就職者98名で、卒業後に医療・保健分野でキャリアをスタートする学生が中心です。
また、1年次からキャリア・就職ガイダンスを行ってきたほか、面接指導などの就職支援も実施されています。付属病院で実習してから就職先として検討できることと、早い段階から将来の働き方を考える機会があることが特徴です。
2025年度は卒業者98名・就職者98名
2025年度の医学部看護学科は、卒業者98名・就職者98名となっています。大学院進学者は0名でした。
東海大学医学部付属病院を就職先として検討できる
東海大学ならではの進路として注目したいのが、東海大学医学部付属病院です。看護学科と同じ伊勢原キャンパスにあり、在学中の臨地実習でも利用する病院が卒業後の就職先の一つになっています。
卒業生の中には、学生時代に医学部付属病院で実習し、卒業後に同病院へ就職した例もあります。実習を経験したことが採用で有利になるわけではありませんが、病院の医療環境や実際の看護を経験してから、自分の就職先として検討できることはメリットです。
特に大学病院で高度・専門的な医療に関わりたい人にとって、学内での専門教育→医学部付属病院での実習→就職先として検討というつながりを持てることは、東海大学の進路面での大きな特徴です。
付属病院以外の大学病院・専門病院への就職実績もある
進路は東海大学医学部付属病院だけに限られていません。医学部看護学科が公表している就職先例には、北里大学病院、神奈川県立がんセンターなどもあります。
東海大学の付属病院だけでなく、他大学の病院や専門性の高い医療機関への就職実績があるため、系列外の病院も含めて勤務先を検討できます。
1年次からキャリア・就職ガイダンスを実施
東海大学 医学部 看護学科では、卒業直前になって初めて就職について考えるのではなく、1年次から教員によるキャリア・就職ガイダンスを実施してきました。
看護師だけでなく、保健師や養護教諭などの選択も見据えながら、早い段階から将来の働き方を考える機会を設けていることが特徴です。就職先を決める前に、自分がどの資格を取得し、どのような場所で働きたいのかを整理することにつながります。
過去には専門家を招いた講義形式の就職支援講座や、職員による面接指導も実施されています。資格取得だけでなく、その資格をどのようなキャリアにつなげるかまで考える支援が行われてきたことは、4年制大学で看護を学ぶメリットの一つです。
エントリーシート添削やマンツーマンの模擬面接も実施
就職活動を具体的に進める段階では、応募書類や面接への支援も行われてきます。
2021年度には医学部看護学科の全学生を対象に、ANAの客室乗務員によるマンツーマンの就職支援を開始しています。学生の希望に応じて、エントリーシートの添削や、対面・オンラインによる模擬面接を行う取り組みです。
看護師の採用試験でも、志望理由を整理して伝えることや、面接で自分の考えを適切に伝えることが求められます。応募書類を作成するだけでなく、実際の面接を想定して練習できるため、希望する病院や施設の採用試験に向けて具体的な準備ができます。
伊勢原キャンパスでは就職情報の提供や個別相談にも対応
学科での支援に加えて、大学全体のキャリア支援も利用できます。伊勢原キャンパスには医学部などを担当するキャリア就職窓口があり、在学生への就職情報の提供やサービスに加えて、随時、個別相談にも対応しています。
就職活動では、希望する診療分野や勤務地、病院の規模などによって検討する勤務先が変わります。学科の教員だけでなく、キャリア就職担当にも相談できるため、自分の希望条件を整理しながら就職先を考えられます。
過去には、医学部付属病院に内定した看護学科生が、就職担当職員と繰り返し面接練習を行った例もあります。就職情報を受け取るだけではなく、相談や面接準備まで支援を利用できることがポイントです。
看護師になった後のキャリア形成を支える拠点もある
伊勢原キャンパスには、東海大学看護師キャリア支援センターも設置されています。医学部看護学科で学ぶ学生も、研修や実習、研究会などの機会をキャリア形成に活用できる環境です。
同センターでは、看護職のキャリア形成と専門性向上を目的として、認定看護師教育課程や看護師特定行為研修、実習指導者講習会などを展開しています。
これらは卒業直後の就職活動を直接支援する制度とは異なりますが、看護師として就職した後も専門性を高めるための教育拠点が同じ伊勢原キャンパスにあることは特徴的です。将来的に救急看護や集中ケアなどの専門性を高めたい人にとって、卒業後のキャリアまでイメージしやすい環境といえます。
セクション9|東海大学 医学部 看護学科が向いている人・向いていない人とまとめ
東海大学 医学部 看護学科は、医学部付属病院と同じ伊勢原キャンパスで学べることに加え、大学病院から地域・公衆衛生まで幅広い実習、多職種連携教育、保健師課程などを組み合わせて学べる大学です。特に、大学病院での実践的な学びを重視しながら、将来の進路を幅広く検討したい人に向いています。
東海大学 医学部 看護学科が向いている人
- 東海大学医学部付属病院に近い環境で看護を学びたい人
- 1年次から実習を経験し、段階的に実践力を身につけたい人
- シミュレーション教育や学内演習で技術を身につけてから臨床実習に進みたい人
- 大学病院だけでなく、地域医療や在宅・公衆衛生の現場でも実習したい人
- 医師・薬剤師・ソーシャルワーカーなどを目指す学生とチーム医療を学びたい人
- 海外研修したい人
- 看護師に加えて保健師の資格取得も検討している人
- 国家試験合格実績を学校選びで重視したい人
- 東海大学医学部付属病院を将来の就職先の一つとして考えている人
- 在学中の就職支援だけでなく、看護師になった後のキャリア形成も重視したい人
なかでも大きな特徴は、医学部付属病院と同じ伊勢原キャンパスで学び、実習から将来の就職までつなげて考えられることです。1年次から看護実習があり、3年次秋以降は医学部付属病院をはじめとする医療機関・施設で本格的な実習を行います。
付属病院への就職実績もあるため、大学病院で働くことを考えている人は、学生のうちに実際の医療環境や看護を経験したうえで進路を検討できます。
一方、学びの場は大学病院だけではありません。老人保健施設、保健所、市町村保健センターなどでも実習し、病院での看護から地域・公衆衛生まで経験できます。高度な医療を行う大学病院と、地域で人々の生活を支える看護の両方を学びたい人とは相性がよいでしょう。
多職種連携を重視したい人にも特徴があります。4年次には医学科、健康マネジメント学科、昭和薬科大学薬学部の学生と症例について検討する「多職種連携チーム医療演習」があり、医師、看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師など、それぞれの専門職の視点を踏まえて患者への支援を考えます。看護師だけで完結するのではなく、医療チームの中で看護師がどのような役割を担うのかを学生のうちから考えたい人に向いた教育環境です。
国家試験実績では、第115回看護師国家試験で99名が受験し98名が合格、合格率は99.0%でした。国家試験対策を担当する教員に加えて、4年次の指導教員や各教育領域の教員による支援もあるため、国家試験の実績と受験に向けた支援体制の両方を比較したい人にも注目できる大学です。
東海大学 医学部 看護学科が向いていない人
- 保健師課程への進学を入学時点で確実に決めておきたい人
- 4年間で助産師課程にも進みたい人
注意したいのが保健師課程です。東海大学では看護師に加えて保健師国家試験の受験資格を目指せますが、履修希望者の中から2年次までの成績に基づいて30名が選抜されます。希望すれば全員が保健師課程へ進める制度ではないため、保健師資格の取得を最優先に学校を選んでいる人は、選抜のない大学なども含めて比較した方がよいでしょう。
まとめ|
東海大学 医学部 看護学科の大きな強みは、医学部付属病院と同じ伊勢原キャンパスという環境を活かしながら、大学病院だけに偏らない看護教育を受けられることです。
1年次から始まる実習、シミュレーション教育、医学部付属病院をはじめとする医療機関での臨床実習に加えて、地域・公衆衛生の現場での実習や多職種連携教育もあります。第115回看護師国家試験では99.0%の合格率となっており、卒業後は医学部付属病院を含む医療機関への就職を検討できます。
まずは東海大学の公式資料を請求し、学費や入試だけでなく、実習環境、資格取得、国家試験対策、就職実績まで他の看護大学と比較してみましょう。そのうえで候補に残った場合はオープンキャンパスに参加し、伊勢原キャンパスの学習環境や実習設備などを自分でも確認すると、進学後のイメージをより具体的にできます。
参考ページ
参考ページ
東海大学 医学部 看護学科:https://www.u-tokai.ac.jp/ud-medicine/faculty-nursing/
看護学科の教育システム|東海大学医学部:https://www.med.u-tokai.ac.jp/faculty/nursing/system/
カリキュラム|東海大学医学部看護学科:https://www.u-tokai.ac.jp/ud-medicine/faculty-nursing/curriculum/
4年間の学修の流れ|東海大学医学部看護学科:https://www.u-tokai.ac.jp/ud-medicine/faculty-nursing/flow/
看護学科 入試情報|東海大学医学部:https://www.med.u-tokai.ac.jp/faculty/nursing/exam/
看護学科FAQ|東海大学医学部:https://www.med.u-tokai.ac.jp/faculty/nursing/faq/
東海大学 入試情報:https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/
奨学金制度|東海大学:https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/scholarship/excampus/
卒業者数・就職状況|東海大学:https://www.u-tokai.ac.jp/campus-life/external/data/
卒業後の進路|東海大学医学部看護学科:https://www.u-tokai.ac.jp/ud-medicine/faculty-nursing/futurepath/
伊勢原キャンパス|東海大学:https://www.u-tokai.ac.jp/about/campus/campus-isehara/
第115回看護師国家試験の合格発表について|厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2026/siken03_04_05/about.html
医学部看護学科で国家試験受験票交付会を実施|東海大学:https://www.u-tokai.ac.jp/ud-medicine/news/17569/
東海大学 医学部 看護学科の口コミ|みんなの大学情報:https://www.minkou.jp/university/school/20334/978/
元教員がこの学校の入試・評判・学費・倍率・偏差値や国試対策・就職・授業・実習そして注意点・向き不向きなどを分かりやすく解説します。
