東京都の受験生チャレンジ支援貸付事業は、一定所得以下の世帯で高校・大学などへの進学を目指す中学3年生・高校3年生などを対象に、学習塾や通信講座の受講料を最大30万円まで無利子で貸し付ける制度です。
受験料も別に借りることができ、対象となる学校へ入学した後に所定の手続きを行えば、返済が免除されます。返済免除率は公式発表で99%です。
ただし、利用には所得や資産などの条件があり、申込みから送金までには時間もかかります。また、30万円をどの教材や塾に使うかによって、受けられる支援の内容や利用できる期間は大きく変わります。
この記事では、元教員が受験生チャレンジ支援貸付事業の対象条件、貸付金額、申請方法、返済免除までの流れを解説します。
後半では高校受験を控えた中学生の家庭を想定し、自宅のインターネット環境や志望校の難易度に合わせた通信教材・家庭教師・塾の選び方を具体的に紹介します。
セクション1|東京都の受験生チャレンジ支援貸付とは
東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」は、一定の所得基準を満たす世帯に対して、学習塾や通信講座などの受講料と高校の受験料を無利子で貸し付ける制度です。
中学3年生だけでなく、高校中途退学者など「中学3年生に準じる方」も対象になる場合があります。このページでは、中学3年生の高校受験に活用する場合を中心に解説します。
中学3年生は最大32万7,400円を利用できる
中学3年生とこれに準じる方が利用できる金額は、次のとおりです。
| 貸付金の種類 | 上限額 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 学習塾等受講料貸付金 | 30万円 | 学習塾、通信講座、家庭教師、模試など |
| 受験料貸付金 | 2万7,400円 | 対象となる高校等の受験料 |
学習塾等受講料と受験料は、どちらか一方だけでも申し込めます。
対象となるのは、受験対策や学校の補習を目的とした有料の学習サービスです。一般的な学習塾のほか、通信教育、事業者が提供する家庭教師、模擬試験、フリースクール、発達障害のある子どもを対象とした専門塾なども対象になる場合があります。
ただし、入学金や高校進学後の授業料を支援する制度ではありません。また、同じ目的の公的支援を利用している場合は、必要額との差額のみ申し込めます。
高校へ入学すると返済免除を申請できる
この制度は給付金ではなく、いったん無利子で借りる制度です。
ただし、対象となる高校等へ入学し、在学証明書や塾代・受験料の領収書などを提出して免除申請を行えば、原則として返済が免除されます。
第一志望校への合格だけが条件ではありません。制度の対象となる高校等へ実際に入学すれば、返済免除を申請できます。
一方、進学しても返済が自動的に免除されるわけではありません。領収書の提出と進学後の免除申請を忘れないことが重要です。
利用するための主な条件
申込者は、対象となる子どもを養育している18歳以上の生計中心者です。さらに、主に次の条件を満たす必要があります。
- 世帯の総収入または合計所得金額が基準以下である
- 世帯の預貯金などの資産が600万円以下である
- 原則として、現在居住している住宅などを除く土地・建物を所有していない
- 申込者と子どもが東京都内に居住し、住民登録している
- 生活保護を受給していない
- 子どもが年度初日の4月1日時点で20歳未満である
これらの条件を満たしていても、自動的に貸付が決まるわけではありません。区市町村の窓口による要件確認と、東京都社会福祉協議会による審査があります。
収入基準の目安
給与収入と年金収入だけの世帯は「総収入」、事業所得や雑所得などがある世帯は「合計所得金額」で確認されます。
| 世帯人数 | 一般世帯の総収入 | 一般世帯の合計所得 | ひとり親世帯の総収入 | ひとり親世帯の合計所得 |
|---|---|---|---|---|
| 2人 | ― | ― | 405万7,000円 | 280万5,000円 |
| 3人 | 441万円 | 308万7,000円 | 496万6,000円 | 353万2,000円 |
| 4人 | 504万9,000円 | 359万9,000円 | 577万2,000円 | 417万5,000円 |
| 5人 | 573万7,000円 | 414万9,000円 | 639万6,000円 | 467万4,000円 |
| 6人 | 652万2,000円 | 477万6,000円 | 722万8,000円 | 540万5,000円 |
賃貸住宅に住み、給与収入や年金収入で判定される世帯は、年間84万円を上限として家賃を収入額から差し引ける場合があります。
また、失業や休職などで現在の収入が大きく減っている場合も、対象になる可能性があります。表の金額だけで対象外と判断せず、まずはお住まいの区市町村窓口へ相談してください。
セクション2|申込みから返済免除までの流れ
受験生チャレンジ支援貸付の申込みは、東京都社会福祉協議会へ直接行うのではなく、住んでいる区市町村の相談窓口を通して行います。
2026年度の受付は2026年4月1日に始まっています。最終締切日は区市町村によって異なりますが、おおむね2027年1月から2月上旬までです。
審査や送金にも時間がかかるため、利用を考えている場合は早めに窓口へ相談しましょう。
STEP1|区市町村の窓口へ相談する
最初に、お住まいの区市町村にある受験生チャレンジ支援貸付の窓口へ連絡します。
窓口では、家族構成や収入、預貯金、利用したい学習塾や通信講座などを確認し、制度の対象になる可能性があるか判断します。
必要書類は世帯の状況によって変わるため、自己判断ですべてそろえるのではなく、窓口で説明を受けてから準備するのがおすすめです。
STEP2|必要書類を準備して申し込む
申込みでは、主に次の書類が必要です。
- 借入申込書
- 申込者の身分証明書
- 子どもの在学証明書または学生証
- 世帯全員と続柄が記載された住民票
- 父母など養育者の課税証明書
- 学習塾や通信講座の名称、講座内容、費用が分かる資料
- 受験校、受験日、受験料が分かる募集要項など
貸付決定後には、借用書と申込者の印鑑登録証明書も必要です。
2026年度の申込みでは、原則として2026年度課税証明書を使って収入を確認します。
STEP3|審査を受けて貸付金を受け取る
書類を区市町村窓口へ提出すると、東京都社会福祉協議会が審査を行います。
書類に不備がない場合でも、申込書の提出から貸付決定までには3週間程度かかります。審査の結果によっては、貸付を受けられない場合もあります。
貸付が決定したら、郵送される借用書に自筆で署名し、実印を押して区市町村窓口へ提出します。その後、通常は2週間程度で申込者本人の口座へ貸付金が振り込まれます。
STEP4|塾代や受験料の領収書を提出する
貸付金を受け取ったあとは、実際に塾代や受験料として使用したことを証明する領収書などを提出します。
学習塾等の領収書には、子どもの氏名、塾名、受講した期間、金額、支払日、内訳などが記載されている必要があります。クレジットカードや口座引き落としの利用明細だけでは、領収書として認められないことがあります。
2026年度に貸付を受けた場合、領収書などの提出期限は原則として2027年3月末です。
領収書を提出できない場合や、使わなかった金額を返金しなかった場合は、貸付金の全額を一括で返金するよう求められることがあります。領収書は受け取った段階で紛失しないように保管しましょう。
STEP5|高校入学後に返済免除を申請する
対象となる高校等へ入学した場合は、在学証明書などを区市町村窓口へ提出し、返済免除を申請します。
高校に入学しただけでは、自動的に返済免除にはなりません。領収書の提出と返済免除の申請の両方が必要です。
返済免除が認められなかった場合は、原則として貸付年度終了後の据置期間6か月を経て、5年以内に返済します。貸付金は無利子ですが、返済期限を過ぎると延滞利子が発生するため注意してください。
返済免除率は公式発表で99%です。
通信教育と通塾を併用する場合も相談できる
対象要件を満たす学習サービスであれば、通信教育と通塾、家庭教師と模試など、複数のサービスに利用できる場合があります。
ただし、利用できる金額は合計30万円までです。また、初めて制度で取り扱う塾や学習サービスは、個別の確認が必要になることがあります。
契約や支払いを済ませてから対象外と分かる事態を避けるため、利用予定のサービス名と講座内容、費用が分かる資料を持って、事前に区市町村窓口へ確認しましょう。
セクション3|自宅にネット環境がない場合の活用法
自宅にインターネット環境がない場合は、タブレット教材やオンライン家庭教師を利用できないため、選べる学習サービスが限られます。
それでも、紙教材を使う通信教育、自宅へ講師が訪問する家庭教師、教室へ通う学習塾であれば利用できます。
選ぶ際に重要なのは、知名度や料金だけではありません。本人が自宅で勉強を進められるか、個別指導が必要か、どの難易度の高校を目指すかによって、適した学習方法は異なります。
このセクションでは、次の3つに分けて紹介します。
通信教育:進研ゼミのオリジナルスタイルと中学ポピー
家庭教師:家庭教師のサクシード
難関校向けの塾:Z会進学教室
まずは、自宅で紙教材を使って勉強する通信教育から確認しましょう。
通信教材で迷った場合は進研ゼミが第一候補
通信教材で高校受験対策を始めるなら、最初に検討したいのが進研ゼミ中学講座です。
進研ゼミでは、学校の授業の予習・復習だけでなく、5教科と実技4教科の定期テスト対策、高校入試対策まで取り組めます。学習計画や苦手単元に応じて取り組む内容が示されるため、「受験勉強を始めたいけれど、何から手を付ければよいか分からない」という中学3年生にも利用しやすい通信教材です。
学習計画や苦手対策まで任せやすい
進研ゼミの利点は、単に問題集が届くだけではないことです。
タブレットを中心に学ぶハイブリッドスタイルでは、学習状況に応じて取り組む内容やスケジュールが提案されます。問題を間違えた場合も、理解できていない原因までさかのぼって学び直せるため、苦手単元を残したまま受験勉強を進めるリスクを減らせます。
紙教材を読んで自分で学習計画を立てられる子だけでなく、勉強する内容を決めてもらったほうが取り組みやすい子にも向いています。
標準校から上位校まで志望校に合わせやすい
進研ゼミには、定期テストと内申点対策を重視する「スタンダード」と、応用問題や記述問題まで扱う「ハイレベル」があります。
標準的な高校を目指す場合は、基礎から標準問題を確実に解けるようにすることが重要です。一方、上位校を目指す場合は、知識を覚えるだけでなく、複数の知識を組み合わせて考える問題や、自分の考えを記述する問題への対策も必要になります。
進研ゼミなら、現在の学力や志望校に合わせてコースを選べるため、標準校から上位校まで幅広く対応しやすいでしょう。
進研ゼミが向いている中学3年生
- 高校受験の勉強を何から始めればよいか分からない
- 自分だけで学習計画を立てるのが難しい
- 定期テストと高校入試の両方を対策したい
- 苦手単元までさかのぼって学び直したい
- 標準校から上位校を目指している
- 通塾せず、自宅で5教科をまとめて勉強したい
特に、通信教材を初めて本格的な高校受験対策に使う場合は、教材選びや学習計画で迷いにくい進研ゼミが第一候補になります。
ただし、申し込むだけで成績が上がるわけではありません。タブレットを開かない状態が続けば、充実した教材や学習機能も十分に活用できません。保護者も定期的に学習状況を確認し、受講が止まっていないか見守ることが大切です。
また、最難関の国私立高校などを目指し、対面授業や周囲と競い合う環境まで必要な場合は、通信教材だけでなく難関校向けの塾も検討したほうがよいでしょう。
進研ゼミについては、以下で詳しく確認できます
紙教材で自分から勉強できるならポピー
タブレットよりも紙に書いて勉強したい中学3年生には、中学ポピーが候補になります。
ポピーは、学校で使用している教科書に沿った紙教材「FRESTA」を中心に、授業の予習・復習、定期テスト、高校入試の対策を進める通信教材です。
解説を読んで内容を確認し、基本問題から応用問題へ進む構成のため、自分のペースで紙教材を進めたい子に向いています。
定期テストと内申点対策に取り組みやすい
ポピーは、学校の授業内容を理解し、定期テストで落としてはいけない問題を確実に解けるようにする学習に強みがあります。
主要5教科に加え、音楽・美術・保健体育・技術家庭を含む9教科の定期テスト対策教材が用意されています。実技教科も内申点に影響するため、都立高校を受験する中学生にとって利用価値のある構成です。
高校入試対策では、入試頻出分野を学ぶ「合格への入試対策」や模擬テスト、3年間の総復習教材などを利用できます。発展問題や入試問題を集めた「パワーアップ」も用意されているため、基礎問題だけを扱う教材ではありません。
標準校から中上位校を目指す中学生が中心
志望校の難易度で考えると、ポピーは標準校から中上位校を目指す中学生に勧めやすい教材です。
教科書に沿って基礎から応用へ進むため、まずは学校の授業内容を確実に理解し、定期テストの得点と内申点を伸ばしたい場合に向いています。
実際には、ポピーを中心に学習して上位校や難関校へ合格した例もあります。ただし、難関校合格を目指す場合は、ポピーの教材に加えて、志望校の過去問や発展問題を自分で補える力が必要です。
上位校を目指し、志望校に応じた学習計画や問題選びまで任せたい場合は、進研ゼミのほうが利用しやすいでしょう。
ポピーが向いている中学3年生
- タブレットより紙に書いて勉強したい
- 教科書に沿って学校の授業を復習したい
- 定期テストと内申点の対策を重視したい
- 自分で教材を開き、丸付けや解き直しまで進められる
- 標準校から中上位校を目指している
- 余分な機能や付録を減らし、教材費を抑えたい
ポピーにも、学習計画や学習記録、解説動画などを利用できる「デジ・サポ」があります。ただし、学習の中心は紙教材です。
そのため、「学習習慣がないから簡単な教材を与えたい」という理由だけで選ぶのはおすすめできません。自分から教材を開かない状態が続けば、毎月の教材がたまる可能性があります。
学習計画や取り組む問題まで積極的に提案してほしい場合は進研ゼミ、紙教材を使って自分で勉強を進められる場合はポピーという基準で選びましょう。
中学ポピーの難易度や高校入試への対応については、次のページで詳しく検証しています。
自宅で個別指導を受けるなら家庭教師のサクシード
自分だけでは受験勉強を進めにくい場合は、通信教材を利用せず、学習塾等受講料の30万円を家庭教師に集中して使う方法もあります。
自宅にインターネット環境がなくても、講師が自宅を訪問する家庭教師なら利用できます。通塾する必要もないため、近くに適した塾がない場合や、部活動などで移動時間を確保しにくい場合にも候補になります。
家庭教師のサクシードは、全国18万人以上の登録講師から、指導科目、経歴、性別、子どもの性格などの希望を踏まえて講師を探してもらえる家庭教師サービスです。
現在の学力に合わせて1対1で教えてもらえる
家庭教師の利点は、本人が分からない部分に絞って指導時間を使えることです。
サクシードでは、学校の教科書やワーク、過去の定期テストなどを使い、現在の単元でつまずいた原因まで確認しながら指導を進められます。
例えば、中学3年生の数学が分からない原因が中学1・2年生の単元にある場合は、必要なところまで戻って学び直せます。集団塾の授業についていくのが難しい子や、苦手科目を短期間で立て直したい子にも向いています。
志望校と現在の学力を伝えれば、入試までに何を優先して学ぶかを相談できます。講師が来る日だけ勉強するのではなく、次の指導日までの学習計画を立ててもらう使い方も可能です。
料金目安
| 利用期間 | 週1回60分・月4回 | 週1回90分・月4回 |
|---|---|---|
| 12か月 | 19万5,360円~ | 29万3,040円~ |
| 9か月 | 14万6,520円~ | 21万9,780円~ |
| 6か月 | 9万7,680円~ | 14万6,520円~ |
| 3か月 | 4万8,840円~ | 7万3,260円~ |
※中学生の指導料を1時間当たり税込4,070円、1か月4回として計算した目安です。講師の交通費などは含まれていません。実際の料金は、講師の種類や指導条件によって異なる場合があります。
12か月なら、週1回60分なら年間30万円以内に収めやすい
サクシードの中学生向け指導料は、1時間当たり税込4,070円からです。
週1回60分、月4回利用する場合の授業料は、月額1万6,280円からです。12か月利用した場合は、単純計算で年間19万5,360円となります。
週1回60分なら、30万円の範囲内に収めやすく、残った予算を模擬試験や必要な問題集などに使うこともできます。
週1回90分では、授業料だけで年間約29万3,000円となるため、30万円の上限に近づきます。講師の交通費なども確認し、制度内に収める場合は利用月数や指導時間を調整しましょう。
料金は講師の種類や指導内容などによって変わる場合があります。上記は最低料金を使った目安であり、申込み前に個別の見積もりを取る必要があります。
30万円を授業料に使う場合、1回60分のプランなら、9か月は週2回、6か月は週3回、3か月は週6回が最大利用例となり、いずれも全72回・合計29万3,040円です(1時間4,070円・1か月4週で計算、交通費は別途)。
複数教科を教えてもらっても追加料金はかからない
サクシードは、1回の授業で複数教科を扱っても、教科数による追加料金はかかりません。
例えば、数学を中心に指導してもらいながら、定期テスト前だけ英語や理科の質問をする使い方もできます。高額な専用教材の購入も必要なく、学校の教科書やワーク、手持ちの問題集を利用できます。
ただし、60分の授業で多くの教科を扱うと、一つひとつの指導時間が短くなります。基本的には苦手な1~2教科へ絞り、ほかの教科は必要なときに質問する使い方が現実的です。
サクシードが向いている中学3年生
- 紙の通信教材だけでは勉強が止まりやすい
- 集団塾の授業についていくのが難しい
- 苦手になった原因まで戻って教えてほしい
- 通塾にかかる移動時間を減らしたい
- 自宅にインターネット環境がない
- 志望校から逆算した学習計画を立ててほしい
- 男性・女性、経歴などの希望を伝えて講師を探したい
一方、登録講師が多くても、地域、曜日、指導科目などの条件によっては、希望どおりの講師がすぐに見つからない場合があります。また、講師によって指導経験や教え方に差があるため、講師との相性も重要です。
無料体験では、体験授業の分かりやすさだけでなく、自宅周辺でどのような講師を紹介できるか、紹介までにどの程度かかるか、交代を希望する場合はどうなるかまで確認しましょう。
なお、サクシードには家庭学習を支援する「Succeed AI」もありますが、利用にはインターネット環境が必要です。自宅にネット環境がない場合は、訪問指導と講師が作成する紙の学習計画を中心に利用することになります。
サクシードの講師に関する口コミ、料金、サポート内容、無料体験で確認すべきポイントは、次のページで詳しく検証しています。
難関校を目指して通塾できるならZ会進学教室
難関国私立高校や都立上位校を目指す場合は、Z会進学教室が候補になります。
Z会進学教室は、難関高校の入試で求められる思考力、記述力、応用力を、プロ講師による少人数授業で伸ばす学習塾です。
自宅にインターネット環境がなくても、教室で授業を受けられます。ただし、欠席時の映像視聴など、一部の補助サービスを利用できない可能性はあります。
難関国私立高校と公立上位高校でコースが分かれる
中学3年生向けには、主に次の2コースがあります。
「中3最難関国私立高校受験コース」は、国立大学附属高校、開成高校、早慶附属高校などを目指す中学生向けです。夏休みまでに中学3年生の主な範囲を終え、2学期以降は入試問題を使った実戦演習へ進みます。
「中3公立・私立上位高校受験コース」は、都立の自校作成問題実施校などの公立トップ校や、MARCH附属高校を含む私立上位校を目指す中学生向けです。基礎から応用まで得点できる力を身につけ、入試本番で合格点を取ることを目指します。
Z会進学教室は、標準的な高校を目指す中学生全員に必要な塾ではありません。学校の教科書内容から丁寧に学び直したい場合は、家庭教師のサクシードなど、現在の理解度に合わせて進められる個別指導のほうが適しています。
難しい授業と周囲の生徒が学習意欲につながる
Z会進学教室では、学校の授業よりも難しい問題を扱います。
難関高校の入試では、公式や用語を覚えるだけでなく、複数の知識を組み合わせて考える問題や、考え方を文章や式で説明する問題への対応が必要です。Z会進学教室では、こうした問題を講師の解説、答案の添削、復習、解き直しを通して学びます。
また、難関校を目指す生徒が集まるため、周囲の学習量やテスト結果から刺激を受けられることも通塾の利点です。自宅で一人では受験への緊張感を持ちにくい中学生でも、同じ目標を持つ生徒と学ぶことで、勉強へ意識を向けやすくなります。
30万円だけで中学3年生の5教科を1年間受講するのは難しい
Z会進学教室は、通信教材や一般的な家庭教師よりも受講料が高くなる場合があります。
2026年度の中学3年生本科では、4週授業の月の受講料は次のとおりです。
| コース | 英数国3教科 | 5教科 |
|---|---|---|
| 最難関国私立高校受験コース | 6万4,700円 | 8万100円 |
| 公立・私立上位高校受験コース | 4万7,900円 | 6万3,200円 |
このほかに、入会金1万7,000円と教材費がかかります。教材費は英数国が5,000円、5教科が8,000円です。また、春期・夏期・冬期講習や志望校別特訓には、別途受講料が必要になる場合があります。
例えば、公立・私立上位高校受験コースの英数国を9月から翌年2月まで受講すると、本科受講料は合計25万1,450円です。入会金と教材費を加えると27万3,450円となり、30万円の範囲に近づきます。
さらに冬期講習などの費用が加わるため、制度の30万円だけで9月から入試までのすべての講座を受講するのは難しい可能性があります。
30万円以内に収めたい場合は、次のような調整が必要です。
- 英数国3教科に絞る
- 入塾時期を遅らせ、入試前の数か月に集中して利用する
- 本科と志望校別特訓のどちらを優先するか相談する
- 季節講習や追加講座を含めた総額を事前に見積もってもらう
- 30万円を超える部分を自費で支払えるか確認する
月額だけで判断せず、入会金、教材費、季節講習、志望校別特訓まで含めた総額を確認することが重要です。
Z会進学教室が向いている中学3年生
- 難関国私立高校や都立上位校を目指している
- 学校の基礎・標準問題はおおむね理解できている
- 難しい問題へ挑戦して思考力や記述力を伸ばしたい
- 授業後の復習や宿題にも取り組める
- 学習意欲の高い生徒から刺激を受けたい
- 教室へ継続して通える
入会前には学力診断テストがあり、希望するコースの基準を満たす必要があります。授業の難易度も高いため、現在の学力と講座のレベルが合わなければ、通塾が負担になる可能性があります。
まずは資料を取り寄せ、志望校に対応するコース、授業の難易度、宿題量、時間割、入試までの総費用を確認しましょう。可能であれば体験授業も利用し、講師の説明を理解できるか、授業の速さについていけそうか、本人が授業後の復習まで続けられそうかを確かめることが大切です。
Z会進学教室の授業についていけるか、口コミ、料金、サポート内容については、次のページで詳しく検証しています。
セクション4|自宅にネット環境がある場合の活用法
自宅にインターネット環境がある場合は、オンライン教材やオンライン指導も利用できるため、学習サービスの選択肢が広がります。
ただし、選択肢が多いほど、現在の学力や志望校、必要な支援に合うものを選ぶことが重要です。同じ30万円を使っても、学び直しが必要な中学生と難関校を目指す中学生では、適した教材や指導方法が異なります。
通信教材は、学び直しから標準校までを目指すなら「すらら」、上位校を目指すなら「進研ゼミ」、難関校を目指すなら「Z会」が主な候補です。
塾や家庭教師は、志望校の難易度だけでなく、必要な支援の役割で選びます。学習計画や進捗管理が必要なら「東大オンライン」、現在の学力に合わせた個別指導を受けたいなら「家庭教師のサクシード」、難関校に特化した授業を受けたいなら「Z会進学教室」が候補になります。
まずは、自宅学習の中心となる通信教材から確認しましょう。
学び直しから標準校を目指すなら、すらら(発達障害・不登校の学習にも強い)
学校の授業についていくのが難しい場合や、小学校・中学1、2年生の内容まで戻って学び直したい場合は、無学年式オンライン教材のすららが候補になります。
すららは、現在の学年に関係なく、必要な単元までさかのぼって学べる教材です。難関校の入試問題へ早く進むことよりも、これまでのつまずきを見つけ、基礎から理解し直すことに強みがあります。
そのため、次のような中学3年生に向いています。
- 小学校の算数や国語から学び直したい
- 中学1、2年生の内容に理解できていない部分がある
- 学校を休んでいた期間の学習を取り戻したい
- 集団授業や紙教材では集中しにくい
- 発達障害などの特性に合わせて、自分のペースで勉強したい
- 基礎を固めて標準レベルの高校を目指したい
つまずいた原因まで自動でさかのぼれる
すららの小中コースでは、小学1年生から中学3年生までの範囲を学べます。
例えば、中学3年生が二次方程式を理解できない場合、原因が中学1年生の方程式や小学校の分数計算にあれば、必要な単元まで戻って学び直せます。
授業は、アニメーションや音声を使った対話型です。授業を見たあとに問題を解き、間違えた場合はAIが難易度を調整したり、つまずきの原因となった単元へ戻したりします。
何が分からないのかを本人が説明できない場合でも、必要な学習内容を見つけやすいことが、すららの大きな特徴です。
不登校や発達障害のある中学生にも選択肢になる
すららは、決められた時間に授業へ参加する必要がありません。体調や集中力に合わせて、取り組む時間や学習量を調整できます。
キャラクターによる授業なので、講師との会話や集団授業に負担を感じる中学生でも、自分のペースで始められます。文字だけでなく、音声やアニメーションを使って説明されるため、紙の教材だけでは理解しにくい場合にも試す価値があります。
また、保護者には「すららコーチ」がつき、学習履歴を確認しながら学習計画や家庭での声かけについて助言します。
ただし、すららコーチは家庭教師のように毎回マンツーマンで教科を指導するサービスではありません。教材を一人で進めること自体が難しい場合は、家庭教師やオンライン塾による個別指導も検討する必要があります。
不登校の中学生については、一定の要件を満たせば、すららでの学習が学校の出席扱いとして認められる場合もあります。ただし、利用すれば自動的に出席扱いになるわけではありません。希望する場合は、利用開始前に学校へ相談し、校長の判断や必要な手続きを確認しましょう。
高校受験では標準校あたりが目安
すららの中学範囲は、公立高校の入試問題レベルまで対応しています。
基礎に大きな抜けがある中学生が、学び直しを進めながら標準的な高校を目指す使い方に適しています。定期テスト対策や学力診断テストも利用できるため、学校の成績を立て直しながら高校受験へ進むことも可能です。
一方、難関校で出題される発展問題、記述問題、志望校別問題を中心に対策したい場合は、すららだけでは演習量が不足する可能性があります。
基礎に不安が少なく上位校を目指す場合は進研ゼミ、難関校を目指す場合はZ会のほうが候補になります。
5教科を受講しても30万円以内に収まりやすい
中学3年生が学び直しから高校受験まで進める場合は、小学1年生から中学3年生までの国語・数学・英語・理科・社会を学べる「小中コース・5教科学び放題プラン」が候補です。
2026年9月時点の料金は次のとおりです。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 入会金 | 7,700円 |
| 通常価格 | 月額1万978円 |
| 4か月継続割 | 月額1万428円 |
| 4か月継続割で10か月利用 | 11万1,980円 |
| 4か月継続割で12か月利用 | 13万2,836円 |
4か月継続割で10か月利用しても、入会金を含めて約11万2,000円です。受験生チャレンジ支援貸付の上限30万円に対して約18万8,000円が残るため、必要に応じて家庭教師やオンライン指導へ振り分けることもできます。
なお、すららは専用端末が付属する教材ではありません。自宅に安定したインターネット環境と、対応するパソコンまたはタブレットが必要です。スマートフォンでは利用できないため、申込み前に端末と動作環境を確認し、無料体験で本人との相性も確かめておきましょう。
すららの実際の教材内容、口コミ、発達障害や不登校の中学生への向き・不向きについては、次のページで詳しく検証しています。
学校の成績を固めながら上位校を目指すなら進研ゼミ
学校の授業にはおおむねついていけており、内申点を確保しながら上位校を目指したい場合は、進研ゼミの「中三受験講座」が候補になります。
進研ゼミは、学校の授業対策、9教科の定期テスト対策、高校入試対策を一つの講座で進められる通信教材です。
難しい入試問題だけに集中するのではなく、日々の授業から定期テスト、高校入試までを一続きで対策できるため、内申点も重視される都立上位校を目指す中学生に向いています。
ネット環境があるならハイブリッドスタイルが候補
進研ゼミ中学講座では、専用タブレットを中心に学ぶ「ハイブリッドスタイル」と、紙教材を中心に学ぶ「オリジナルスタイル」を選べます。
自宅にインターネット環境がある場合は、ハイブリッドスタイルが候補です。
志望校と模試の結果を登録すると、現在の学力から志望校合格までを逆算した学習プランが作成されます。定期テスト前には、理解度や目標点に合わせた個別プランで、優先して取り組む問題が示されます。
分からない問題は、写真を撮ってAIへ質問できます。5教科や勉強方法について24時間質問できるため、教材だけでは手が止まりやすい部分を補えることも利点です。
ただし、人間の講師が毎日進捗を確認するわけではありません。学習計画を示されても本人だけでは取り組めない場合は、学習管理を受けられるオンライン塾や家庭教師のほうが適しています。
志望校レベルと都道府県に合わせて入試対策ができる
中三受験講座では、次の3コースから志望校のレベルに合うものを選べます。
- 受験総合コース
- 難関挑戦コース
- 最難関挑戦コース
受験対策教材は、志望校のレベルだけでなく、受験する都道府県の出題傾向も踏まえて作られます。
東京都の高校を受験する場合は、都立高校入試で問われやすい単元や問題形式に取り組みながら、志望校の難易度に合う問題演習を進められます。
合格可能性判定模試では、志望校の合格ラインまで何点必要かを確認できます。単に合格判定を見るだけでなく、どの教科や単元を優先して勉強すべきかを判断する材料になります。
上位校受験で重要な内申点も対策できる
都立高校の一般入試では、学力検査だけでなく中学校の調査書点も合否判定に使われます。
進研ゼミでは、主要5教科に加えて、音楽、美術、保健体育、技術・家庭を含む9教科の定期テスト対策ができます。学校で使用している教科書やテスト範囲に合わせて対策できるため、入試問題の演習と並行して内申点の確保を目指せます。
難関校向けの通信教材には、入試問題の難易度は高くても、実技教科を含む定期テスト対策が手薄なものもあります。
進研ゼミは、学校の成績と入試得点の両方を伸ばしたい中学生に使いやすい教材です。
進研ゼミが向いている中学3年生
進研ゼミは、次のような中学3年生に向いています。
- 学校の基礎・標準問題はおおむね理解できている
- 都立上位校や私立上位校を目指している
- 入試対策だけでなく内申点も伸ばしたい
- 志望校までの学習計画を教材に示してほしい
- タブレットと紙教材を使い分けたい
- 決められた学習計画に沿って自分で勉強できる
一方、小学校や中学1、2年生の範囲に大きな抜けがある場合は、無学年式で学び直せるすららのほうが適しています。
進研ゼミにも最難関挑戦コースがありますが、基礎や内申点対策に大きな不安がなく、難関校の発展問題や記述問題を中心に取り組みたい場合は、Z会も比較しましょう。
受講料を抑えながら9教科と入試対策を進められる
2026年度の中三受験講座は、ハイブリッドスタイルとオリジナルスタイルで受講料が同じです。
| 支払い方法 | 月あたりの受講料 |
|---|---|
| 12か月分一括払い | 7,190円 |
| 6か月分一括払い | 7,900円 |
| 毎月払い | 8,330円 |
入会金はかかりません。
例えば、5月から翌年2月まで10か月間を毎月払いで利用した場合、受講料は合計8万3,300円です。受験生チャレンジ支援貸付の上限30万円に対して約21万6,700円が残るため、必要に応じてオンライン塾や家庭教師へ振り分けられます。
ハイブリッドスタイルの専用タブレットは、初回特別優待で申し込み、6か月以上継続すれば代金がかかりません。6か月未満で退会した場合やオリジナルスタイルへ変更した場合は、原則として8,300円が請求されます。
受験まで6か月を切ってから始める場合は、受講期間とタブレット代を確認したうえで、ハイブリッドスタイルとオリジナルスタイルのどちらを選ぶか決めましょう。
難関校を目指すならZ会の通信教育
都立の自校作成問題実施校や難関国私立高校を目指す場合は、Z会の通信教育「高校受験コース」が候補になります。
Z会は、知識を覚えるだけでは解けない問題に取り組み、思考力、判断力、記述力、表現力を伸ばすことに強みがある通信教育です。
学校の基礎・標準問題はおおむね理解できており、入試で合否を分ける応用問題や記述問題まで自宅で対策したい中学生に向いています。
なお、ここで紹介するのは通塾型の「Z会進学教室」ではありません。自宅のタブレットで学ぶZ会の通信教育です。
良問と添削指導で答案を作る力を伸ばす
難関高校の入試では、答えが合っているだけでなく、考え方を式や文章で説明する力が必要です。
Z会では、映像授業や文章による解説で要点を学び、問題演習と添削問題へ進みます。添削問題では、プロの添削者が答案を確認し、間違えた箇所だけでなく、考え方や説明の不足まで個別に指導します。
正解した問題でも、説明が不十分であれば、入試本番では減点される可能性があります。Z会の添削指導では、どのように書けば採点者へ伝わるのかを確認できるため、記述問題や論述問題への対応力を高められます。
添削は英語・数学・国語だけでなく、理科と社会にも用意されています。5教科で「考えて書く」練習ができることが、一般的なタブレット教材との大きな違いです。
都立の自校作成問題や難関国私立高校に対応する
中学3年生向けの高校受験コースでは、公立高校入試で問われる思考力・判断力・表現力の演習に加えて、難関国私立高校で合否を分ける発展問題にも取り組みます。
特に、日比谷高校、西高校、国立高校、戸山高校など、英語・数学・国語で自校作成問題を実施する都立高校では、共通問題よりも難しい読解問題や記述問題への対応が必要です。
Z会では、こうした入試を見据えた「入試特訓」や「オンライン難関攻略ゼミ」が用意されています。覚えた解法をそのまま当てはめるだけではなく、初めて見る問題の条件を整理し、解答までの筋道を組み立てる練習ができます。
7月と11月には、追加料金なしで学力診断テストを受けられます。全国の受験生の中での位置や志望校の合格可能性を確認し、強化すべき教科や単元を判断できます。
中学3年分の先取りと復習ができる
Z会では、中学校3年間の単元が公開されており、現在の学年や学校の進度に関係なく学習できます。
得意な教科は中学3年生の範囲を先取りし、苦手な教科は中学1、2年生の単元まで戻って復習できます。AIが学習履歴や到達度を分析し、現在の理解度に合う問題を出題するため、必要な問題を優先して演習できます。
ただし、小学校範囲まで戻って基礎を立て直す教材ではありません。小学校の算数や国語から学び直す必要がある場合は、すららのほうが適しています。
進研ゼミとの違いは難関問題と添削指導
進研ゼミとZ会は、どちらも学校の授業、定期テスト、高校入試を対策できます。
進研ゼミは、教科書に沿った授業対策と9教科の定期テスト対策を進めながら、志望校レベルに合う入試問題へ取り組みやすい教材です。内申点と入試対策をバランスよく進めながら、上位校を目指す中学生に向いています。
Z会は、難関校の入試で差がつく応用問題、記述問題、論述問題に重点があります。学校の成績が安定しており、難しい問題を時間をかけて考え、添削後の答案を解き直せる中学生に向いています。
進研ゼミにも難関校向けのコースはありますが、難関問題の質と添削指導を特に重視する場合は、Z会を優先して検討しましょう。
Z会の通信教育が向いている中学3年生
- 都立の自校作成問題実施校を目指している
- 難関国私立高校を目指している
- 学校の基礎・標準問題はおおむね理解できている
- 記述問題や論述問題の答案を添削してほしい
- 難しい問題をすぐに諦めず、自分で考えられる
- 添削結果を確認し、間違えた問題を解き直せる
- 通塾時間をかけずに難関校対策を進めたい
一方、教材を開く時間や学習量を毎日管理してもらう必要がある場合は、通信教育だけでは続かない可能性があります。その場合は、学習管理を受けられるオンライン塾や家庭教師も検討しましょう。
5教科を受講しても30万円以内に収まる
2026年度の中学3年生向け高校受験コースは、5教科セットを12か月分一括払いで受講した場合、月あたり1万3,500円です。
| 利用期間 | 受講料の目安 |
|---|---|
| 12か月 | 16万2,000円 |
| 10か月 | 13万5,000円 |
| 9か月 | 12万1,500円 |
| 6か月 | 8万1,000円 |
例えば、5月から翌年2月まで10か月利用する場合、受講料は13万5,000円が目安です。受験生チャレンジ支援貸付の上限30万円に対して約16万5,000円が残るため、必要に応じて学習管理や個別指導へ振り分けられます。
Z会の高校受験コースは、紙教材ではなくタブレットで学ぶ講座です。対応するiPadを持っている場合は、その端末を利用できます。
Z会専用タブレットは通常4万4,600円ですが、5教科セットを6か月分または12か月分の一括払いで申し込む場合は、初回購入に限り0円になります。
ただし、条件を満たす前に受講を中止すると、タブレット代の精算が必要です。毎月払いでは、専用タブレット代として1万9,800円がかかるため、受講期間と支払い方法を申込み前に確認しましょう。
Z会中学生向け通信教育の難しさ、料金、口コミ、向いている中学生と向いていない中学生については、次のページで詳しく解説しています。
学習計画と進捗管理を任せたいなら東大オンライン
「勉強しなければならないことは分かっているのに、何から手をつければよいか決められない」「計画を立てても、いつの間にか崩れてしまう」という中学生には、東大オンラインが候補になります。
東大オンラインは、現役東大生によるオンライン個別指導です。「東大を目指す生徒だけのサービス」と思われがちですが、実際には、現在の学力や志望校に合わせて学習内容を組み立てられます。
このサービスの強みは、問題を教えてもらうことだけではありません。週1回の個別指導を軸に、前回決めた課題が進んだか、どこでつまずいたか、次の1週間に何をするかを講師と確認できます。
授業後には指導内容の報告もあるため、保護者が毎日つきっきりで勉強を管理するのが難しい家庭にも向いています。
手持ちの教材を使って学習を進められる
東大オンラインでは、学校の教科書やワーク、市販教材などを使った指導が可能です。
新しい通信教材を増やすことが目的ではなく、今持っている教材の中から「何を、いつまでに、どの順番で進めるか」を整理してもらえる点に価値があります。
特に、次のような中学生と相性がよいでしょう。
- 勉強時間は取っているのに、成績につながらない
- 苦手科目をどこから復習すればよいか分からない
- 定期テストと高校受験の勉強を両立できない
- 集団塾では質問できず、分からない部分を残してしまう
- 保護者だけで学習計画を管理するのが難しい
すらら・進研ゼミ・Z会が「学ぶための教材」を提供するサービスだとすれば、東大オンラインは「教材をどう使い、学習をどう続けるか」を一緒に考えてもらうサービスです。
通信教材と組み合わせることもできますが、学校教材や市販問題集を使って受講できるため、通信教材への加入を前提にする必要はありません。
継続期間に応じて授業外の学習支援も利用できる
通常の個別指導に加えて、継続期間に応じた学習支援も用意されています。
受講開始から1か月経過後は、24時間質問を送れる質問アプリ「manabo」を月60分まで利用できます。2か月経過後は、5教科の映像授業と問題を収録した「eboard」、3か月経過後は、オンライン上で自習や質問ができるメタバース自習室も利用可能です。
週1回の授業だけで終わらず、授業と授業の間にも質問や復習を進められる仕組みになっています。
ただし、講師が毎日の勉強を常に監視してくれるサービスではありません。講師と決めた計画を自分で実行し、次回の授業で振り返ることが基本です。毎日声をかけてもらわないと机に向かえない場合は、より管理頻度の高いサービスも検討しましょう。
30万円で利用できる期間の目安
1科目コースは、月4回・1回60分のマンツーマン指導です。初月割引と入会金無料が適用された場合の目安は、次のとおりです。
| 利用期間 | 利用料金の目安 |
|---|---|
| 3か月 | 81,950円 |
| 6か月 | 180,290円 |
| 9か月 | 278,630円 |
| 10か月 | 311,410円 |
受験生チャレンジ支援貸付事業の上限30万円を使う場合、1科目コースなら9か月間の受講が現実的です。
中学3年生の夏から高校入試直前まで利用する、あるいは春から秋にかけて学習習慣と受験勉強の進め方を整える、といった使い方ができます。
なお、入会金無料は無料相談時の即決が条件です。通常の入会金33,000円がかかる場合、9か月分との合計は311,630円となり、30万円を超えます。キャンペーン条件や教材費の有無を確認したうえで、利用期間を決めましょう。
また、東大生であれば誰でも教え方が合うとは限りません。無料相談では、志望校や現在の成績だけでなく、「厳しく管理してほしい」「質問しやすい先生がよい」など、希望する指導スタイルまで伝えておくことが大切です。
▶ “東大オンラインの評判・料金・向いている人を詳しく確認する”
標準校から難関校まで個別に対策するならサクシード
苦手科目を基礎から教えてほしい中学生から、上位校・難関校に向けて応用問題や過去問を対策したい中学生まで、幅広く利用しやすいのがオンライン家庭教師のサクシードです。
学校補習、高校受験、中高一貫校の学習、難関校対策などのコースがあり、現在の学力と志望校に合わせて講師を選べます。
志望校の難易度に合わせて講師を選べる
サクシードには、学生講師から社会人講師、受験指導の経験を積んだプロ講師まで在籍しています。
標準的な高校を目指す場合は、学校の教科書やワークを使って基礎を固め、定期テストや都立・私立高校の入試問題へ進むことができます。
上位校や難関校を目指す場合は、志望校の合格実績がある講師や、その学校の出身者を希望することも可能です。苦手科目の克服だけでなく、応用問題の考え方や過去問の解き方まで個別に教えてもらえます。
ただし、プロ講師や出身校指定などのコースは、通常の中学生料金より高くなる場合があります。難関校対策を希望する場合は、志望校名を伝えたうえで見積もりを取りましょう。
学校教材から過去問まで必要なものを教えてもらえる
サクシードでは、高額な専用教材の購入を前提としていません。学校の教科書やワーク、市販問題集、模試、志望校の過去問など、現在使っている教材を利用できます。
1回の授業で複数教科を扱っても、教科数による追加料金はありません。そのため、普段は数学を中心に学び、定期テスト前だけ理科の質問をするといった使い方もできます。
ただし、60分の授業で多くの教科を扱うと、一つひとつの説明が浅くなります。基本的には苦手科目を一つ決め、必要なときだけ別の教科を質問する使い方がよいでしょう。
毎回の授業報告に加えて、月1回の保護者面談もあります。学習の進み具合や講師への要望を家庭教師だけに任せず、保護者も確認できます。
東大オンラインとの違い
東大オンラインは、学習計画を立て、週ごとの進み具合を確認してもらいたい中学生に向いています。
一方、サクシードは「数学の苦手単元を基礎から説明してほしい」「志望校の過去問をマンツーマンで教えてほしい」など、必要な科目や問題を直接指導してもらいたい中学生に向いています。
学習全体の管理を重視するなら東大オンライン、現在の学力や志望校に合う講師から個別指導を受けたいならサクシード、という分け方ができます。
30万円で利用できる回数の目安
オンライン家庭教師の中学生料金は、1時間4,070円からです。1回60分を最低料金で利用する場合、30万円で最大73回、合計297,110円分の授業を受けられます。
| 利用期間 | 30万円以内の利用例 | 授業回数 | 料金 |
|---|---|---|---|
| 9か月 | 月8回を基本に1回追加 | 73回 | 297,110円 |
| 6か月 | 月12回を基本に1回追加 | 73回 | 297,110円 |
| 3か月 | 月24回を基本に1回追加 | 73回 | 297,110円 |
9か月利用する場合は、週2回程度の授業を続けられます。苦手科目を基礎から立て直しながら、志望校の入試問題へ進む使い方がしやすいでしょう。
6か月なら週3回程度となり、複数科目の受験対策にも時間を配分できます。3か月で使い切る場合は週6回程度になるため、入試直前に集中して利用する場合などに限られます。
上記は1時間4,070円で計算した目安です。学年、コース、講師、授業回数によって実際の料金は異なります。特に難関校対策やプロ講師を希望する場合は、30万円で受けられる回数が少なくなる可能性があります。
また、講師の実績だけでなく、中学生本人との相性も重要です。通常授業と同じ60分の無料体験を利用し、説明の分かりやすさや質問のしやすさを確認してから申し込みましょう。講師が合わない場合は、無料で変更できます。
▶ 家庭教師のサクシードの評判・料金・向いている人を詳しく確認する
上位校・難関校に向けて集団授業で鍛えるならZ会進学教室
都立進学指導重点校、国立大学附属高校、開成高校、早慶附属高校などの上位校・難関校を目指す中学生には、Z会進学教室が候補になります。
学校の授業についていくための補習塾というより、難度の高い入試問題を解き、記述力や思考力まで伸ばすための進学塾です。基礎から標準校まで幅広く対応するサクシードに対し、Z会進学教室は上位校・難関校対策に強みがあります。
志望校の難易度に合わせたコースで学べる
中学3年生には、主に次のコースが用意されています。
- 最難関国私立高校受験コース
- 公立・私立上位高校受験コース
- 都立自校作成校や早慶附属などを対象とした志望校別特訓
最難関国私立高校受験コースでは、国立大学附属高校、開成高校、早慶附属高校などを想定した難度の高い問題に取り組みます。
公立・私立上位高校受験コースは、都立進学指導重点校や各地域の公立トップ校、難関私立高校を目指す中学生向けです。
中学3年生の後半には、都立自校作成問題、国立大学附属高校、早慶附属高校などに対応した志望校別特訓も選べます。志望校で出題される問題に近い形式で、答案の作り方や時間配分まで練習できる点が特徴です。
難しい授業を受けるだけでは合格につながらない
Z会進学教室では、答えを覚えるのではなく、なぜその答えになるのかを考える授業が行われます。記述問題では、途中の考え方や答案のまとめ方まで指導してもらえます。
一方で、授業の難易度は高く、受講するだけで成績が上がるわけではありません。授業内容を理解するためには、宿題や復習に継続して取り組む必要があります。
次のような中学生に向いています。
- 学校で習う基礎内容はおおむね理解できている
- 上位校・難関校の入試問題に挑戦したい
- 宿題や授業の復習を自分で進められる
- レベルの高い生徒と一緒に学びたい
- 記述問題や思考力問題を集団授業で鍛えたい
反対に、教科書の基本事項からゆっくり教えてほしい場合や、分からないところまで戻ってマンツーマンで説明してほしい場合は、サクシードのほうが利用しやすいでしょう。
勉強する内容や毎週の計画を決めてもらうことを優先するなら、東大オンラインのほうが役割に合います。
Z会の通信教育との違い
Z会の通信教育とZ会進学教室は、同じZ会のサービスですが、学び方が異なります。
通信教育は、自宅で自分のペースに合わせて難関校対策を進める教材です。授業時間に縛られず、受講料も教室より抑えられます。
Z会進学教室は、決められた時間に講師の授業を受け、同じレベルの志望校を目指す生徒と一緒に学ぶ集団塾です。授業前後には講師へ質問でき、教室の自習室も利用できます。
自分で教材を進められるなら通信教育、難度の高い授業を受け、周囲の生徒と競いながら学びたいならZ会進学教室が向いています。
30万円で利用できる期間の目安
2026年度の中学3年生本科では、4週授業月の受講料は次のように設定されています。
| コース | 3教科 | 5教科 |
|---|---|---|
| 公立・私立上位高校受験コース | 月47,900円 | 月63,200円 |
| 最難関国私立高校受験コース | 月64,700円 | 月80,100円 |
このほか、通常は入会金17,000円と、3教科5,000円または5教科8,000円の教材費がかかります。
4週授業月の料金が続き、入会金と1期分の教材費を支払う場合、30万円以内で利用できる期間の目安は次のとおりです。
| コース | 30万円以内の利用例 | 合計額の目安 |
|---|---|---|
| 公立・私立上位・3教科 | 5か月 | 261,500円 |
| 公立・私立上位・5教科 | 4か月 | 277,800円 |
| 最難関国私立・3教科 | 4か月 | 280,800円 |
| 最難関国私立・5教科 | 3か月 | 265,300円 |
実際には、授業が2週または3週の月は受講料が安くなります。一方、季節講習や志望校別特訓を受講すると別の費用がかかるため、30万円で通える期間は選択する講座によって変わります。
すべての講座を受講するのではなく、英数国の本科に絞る、入試直前の数か月だけ利用する、志望校別特訓を優先するといった予算配分も考えられます。
Z会進学教室の本科へ入会するには、原則として学力診断テストを受けます。各教科1回の無料体験授業も用意されているため、授業の難易度、宿題の量、クラスの雰囲気を確認してから申し込みましょう。
なお、Z会進学教室は通塾型の授業が基本です。一部にオンラインライブ授業や自宅視聴用の映像授業がありますが、すべての本科授業を自宅から受講できるわけではありません。通える教室と開講コースを事前に確認してください。
▶ Z会進学教室の評判・授業についていける中学生を詳しく確認する
参考ページ
参考ページ
受験生チャレンジ支援貸付事業
東京都福祉局|受験生チャレンジ支援貸付事業
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/seikatsu/teisyotokusyataisaku/jukenseichallenge
受験生チャレンジ支援貸付事業|事業内容
https://jukenchallenge.jp/project
受験生チャレンジ支援貸付事業|手続きの流れ
https://jukenchallenge.jp/procedure
受験生チャレンジ支援貸付事業|利用要件について
https://jukenchallenge.jp/qa/type01
受験生チャレンジ支援貸付事業|申込み・返済免除などの手続き
https://jukenchallenge.jp/qa/type02
受験生チャレンジ支援貸付事業|対象となる塾・通信講座・受験校
https://jukenchallenge.jp/qa/type03
受験生チャレンジ支援貸付事業|よくある質問
https://jukenchallenge.jp/qa
受験生チャレンジ支援貸付事業|対象者チェックツール
https://jukenchallenge.jp/tool
受験生チャレンジ支援貸付事業|区市町村のお問合せ窓口
https://jukenchallenge.jp/information-desk
東京都社会福祉協議会|受験生チャレンジ支援貸付事業について
https://www.tcsw.tvac.or.jp/shikin/support.html
受験生チャレンジ支援貸付事業|塾・受験校関係者向け資料・令和8年度リーフレット
https://www.jukenchallenge.jp/education
通信教材・オンライン教材
月刊ポピー|中学ポピー
https://www.popy.jp/chugaku/
月刊ポピー|会費について
https://www.popy.jp/price/
進研ゼミ中学講座|受講費・タブレット完全ガイド
https://chu.benesse.co.jp/cost/
すらら|学習範囲
https://surala.jp/grade/
すらら|利用料金
https://surala.jp/price/
Z会の通信教育|中学生向けコース
https://www.zkai.co.jp/jr/
Z会の通信教育|高校受験コースの受講会費・受講環境
https://www.zkai.co.jp/jr/spec/
オンライン家庭教師・学習塾
東大オンライン|現役東大生によるオンライン個別指導
https://www.todai-kojin.com/online/
家庭教師のサクシード|オンライン家庭教師
https://www.benkyo.co.jp/course/online/
家庭教師のサクシード|授業料について
https://www.benkyo.co.jp/price/
Z会進学教室|首都圏の小学生・中学生向け教室
https://www.zkai.co.jp/juku/jr-zshin/
Z会進学教室|2026年度中学3年生本科・受講料
https://www.zkai.co.jp/juku/jr-zshin-j3-honka1/
