シングルマザー・ひとり親家庭の支援制度一覧|手当・給付金・助成金を解説

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シングルマザー・シングルファザーなどのひとり親家庭には、手当や給付金、医療費や住宅費の助成など、暮らしを支えるさまざまな制度があります。支援の全体像を知り、今の生活で負担になっている費用や困りごとから、利用できる制度を探していきましょう。

このページでは、ひとり親家庭に役立つ支援を生活費・住まい・仕事・子どもの学びなどの10テーマに分けて紹介します。主な制度の内容や対象者、支給額・助成額の目安、申請時の注意点を確認し、家計や暮らしの見直しに役立てられるよう解説します。

全国共通の制度に加え、自治体が独自に設ける助成やサービスも取り上げます。ひとり親向けの制度と、子育て家庭全般が利用できる支援をあわせて見ることで、現金給付から保育・家事の手助けまで、自分の家庭で活用できそうな支援を把握しやすくなります。

なお、所得や子どもの年齢などの対象条件、申請の時期には注意が必要です。同居家族の状況や他の支援との併用によって扱いが変わる場合もあり、確認するポイントは制度ごとに異なります。その他の点も含めて、分かりやすく解説していきます。

目次

セクション1|子育て家庭の手当・給付金|児童手当・妊婦のための支援給付など

子育て家庭が利用できる手当・給付金には、毎月の養育費を支える児童手当や、妊娠・出産に伴う費用を支援する制度があります。これらはひとり親家庭に限らず、一般の子育て家庭も利用できる制度です。

また、東京都の018サポートのように、国の制度とは別に自治体が独自の給付金を設けている場合もあります。

ここでは、全国共通の制度を中心に、支給額・対象者・申請方法と、ひとり親家庭が見落としやすい注意点を紹介します。

2-1.児童手当|高校生年代まで月1万~3万円を支給

児童手当は、0歳から高校生年代までの子どもを養育する家庭に支給される、国の手当です。

2024年10月の制度改正によって所得制限が撤廃され、支給対象も18歳到達後の最初の3月31日までに拡大されました。ひとり親家庭も所得にかかわらず利用でき、児童扶養手当との併用も可能です。

児童手当の支給額と対象者

子どもの年齢第1子・第2子第3子以降
3歳未満月15,000円月30,000円
3歳以上~高校生年代月10,000円月30,000円

支給は年6回で、2月・4月・6月・8月・10月・12月に、それぞれ前月までの2か月分がまとめて振り込まれます。

例えば、小学生と中学生の子どもが2人いる家庭では、合わせて月20,000円、年間240,000円を受け取れます。

第3子の数え方|大学生年代の兄姉も含まれる

第3子以降は、子ども1人につき月30,000円が支給されます。

この人数を数える際は、一定の条件を満たせば、18歳を超えて22歳到達後の最初の3月31日までの兄姉等も含めることができます。

例えば、20歳・16歳・12歳の子どもがいて、親が20歳の子どもの生活費も負担している場合、12歳の子どもは第3子として月30,000円を受け取れる可能性があります。

ただし、18歳を超えた兄姉等には児童手当そのものは支給されません。また、生活費の負担などを確認する書類の提出が必要になる場合があります。

申請方法と注意点|出生・転入後は15日以内に申請

児童手当は、原則として住民票のある市区町村に申請します。公務員の場合は、原則として勤務先で手続きします。

特に注意したいのは申請時期です。出生や転入の際は、原則としてその翌日から15日以内に申請する必要があります。申請が遅れると、受け取れない月が生じる場合があります。

また、離婚協議中などで両親が別居している場合は、原則として子どもと同居している親への支給が優先されます。

ただし、自動的に受給者が変更されるわけではありません。離婚協議中であることを確認できる書類などが必要になるため、別居後に子どもを養育しているのに児童手当を受け取っていない場合は、早めに自治体へ相談しましょう。

2-2.妊婦のための支援給付|妊娠中から合計10万円を支援

妊婦のための支援給付は、妊娠中の経済的負担を軽減するための国の制度です。

2025年4月から法律に基づく制度として開始され、妊娠の確認後と、胎児の人数を届け出た後の2段階で給付を受けられます。

所得制限はなく、子ども1人を妊娠した場合は合計10万円、双子の場合は合計15万円が基本です。

支給額・対象者・申請時期

給付支給額申請・届出の時期
1回目妊娠1回につき5万円医療機関で胎児の心拍が確認された後
2回目胎児1人につき5万円原則として出産予定日の8週間前の日から

申請先は住民票のある市区町村です。妊娠届の提出や妊婦面談などの際に案内されることが多く、具体的な手続きや給付方法は自治体によって異なります。

また、流産・死産・人工妊娠中絶の場合も、医療機関による妊娠の確認などの要件を満たせば給付対象となります。

出産育児一時金との併用も可能

妊婦のための支援給付とは別に、公的医療保険に加入している人が出産した場合は、出産育児一時金として子ども1人につき原則50万円が支給されます。

こちらは出産費用を支える制度で、医療機関へ直接支払われる仕組みもあります。

妊婦のための支援給付と出産育児一時金は目的が異なるため、条件を満たせば両方利用できます。出産前後の費用を準備する際は、まとめて確認しておきましょう。

2-3.東京都018サポート|子ども1人当たり年間最大6万円

018(ゼロイチハチ)サポートは、東京都が独自に実施している子育て支援制度です。

都内に在住する0歳から18歳年度末までの子どもを対象に、子ども1人につき月5,000円、年間最大60,000円が支給されます。

所得制限はなく、ひとり親家庭も一般の子育て家庭も利用できます。国の児童手当や児童扶養手当とは別に受け取れる給付金です。

018サポートの支給額・対象者

項目内容
対象年齢0歳~18歳到達後の最初の3月31日まで
所得制限なし
支給額子ども1人につき月5,000円
年間支給額最大60,000円
2026年度の支給時期2026年8月・12月、2027年4月
申請方法公式サイトからオンライン申請など

支給額は、原則として各月1日時点の都内在住状況に応じて計算されます。そのため、年度途中に出生・転入・転出した場合は、年間60,000円に満たないことがあります。

すでに受給している人は、原則として毎年度の再申請は不要です。ただし、新たに対象になった人は申請が必要で、住所や振込先が変わった場合なども手続きが必要になることがあります。

2026年度は、12月支給開始分の申請期限が2026年11月1日、翌年4月支給開始分の期限が2027年3月1日となっています。

なお、18歳の子どもについて保護者が代理申請する場合は、本人が自筆で記入した委任状が必要です。

東京都独自の追加支援もある

東京都では018サポートに加えて、2026年に「子育て応援+(プラス)」を実施しています。

対象は、2026年2月2日~2027年4月1日の指定期間に要件を満たす0~14歳の子どもで、1人につき11,000円を1回支給する制度です。生年月日などの条件があり、018サポートの対象者全員に支給されるわけではありません。

018サポートの仕組みを利用して支給されるため、すでに必要な申請を済ませている場合は、原則として追加申請は不要です。

このほか、東京都には出産家庭向けの「赤ちゃんファーストギフト」や、2026年の対象となる出生児に3万円相当を追加する「赤ちゃんファースト+」もあります。

東京都以外にも、市区町村が独自に出産祝金や子育て給付金を設けている場合があります。国の制度だけでなく、住んでいる自治体の支援情報も確認しておくとよいでしょう。

セクション2|ひとり親家庭の生活費を支える手当・年金|児童扶養手当・児童育成手当・遺族年金

ひとり親家庭には、一般の子育て家庭が利用できる児童手当に加えて、生活費を支えるための手当や年金が用意されています。

代表的なのは、全国共通の「児童扶養手当」、東京都独自の「児童育成手当」、配偶者との死別によって受け取れる「遺族年金」です。

これらは支給対象や所得制限が異なり、条件を満たせば複数の制度を併用できる場合もあります。 それぞれの支給額と利用条件、申請時の注意点を確認しましょう。

3-1.児童扶養手当|ひとり親家庭に月最大48,050円+子どもの人数に応じた加算

児童扶養手当は、離婚・死別などによって父または母と生計を同じくしていない子どもを養育する家庭に支給される、国の制度です。

原則として18歳到達後の最初の3月31日までの子どもが対象で、一定の障害がある場合は20歳未満まで対象となります。

離婚・死別のほか、未婚での出産、父母の重度障害、DVによる保護命令などに該当する家庭も対象になり得ます。ただし、事実婚の状態にある場合などは受給できません。

支給額はいくら?2026年度の最新金額

児童扶養手当は、所得に応じて「全部支給」「一部支給」「支給停止」に分かれます。

2026年4月からの支給額は次のとおりです。

対象全部支給(月額)一部支給(月額)
第1子48,050円11,340~48,040円
第2子以降の加算(1人につき)11,350円5,680~11,340円

例えば、全部支給の場合、子ども1人なら月48,050円、2人なら月59,400円、3人なら月70,750円が支給されます。

手当は1月・3月・5月・7月・9月・11月の年6回、原則として2か月分ずつ振り込まれます。

所得制限と養育費|実家で暮らす場合も注意

児童扶養手当には所得制限がありますが、一定の所得を超えたら直ちに支給がなくなるわけではありません。

例えば、扶養親族等が1人の場合、全部支給の所得限度額は107万円、一部支給の限度額は246万円です。給与所得者の年収に換算すると、それぞれ約190万円、約385万円が目安となります。

ただし、実際の判定では給与所得控除や各種控除などが反映されるため、年収だけでは判断できません。

特に注意したいのは、次の2点です。

  • 養育費の80%が所得に加算される: 元配偶者などから受け取った養育費の8割を所得に加えて判定します。養育費の8割が手当から直接差し引かれるわけではありません。
  • 同居する家族の所得も影響する: 実家で父母や祖父母などの扶養義務者と暮らす場合、その人の所得によって手当が支給停止になることがあります。

自分の収入が少なくても受給できない場合がある一方、働いて収入があっても一部支給を受けられる可能性があります。

申請方法と受給後の注意点

児童扶養手当は、住んでいる市区町村の窓口で申請します。一般的に、戸籍謄本、本人確認書類、振込先の情報などが必要です。

原則として申請した月の翌月分から支給されるため、受給資格が生じたら早めに相談することが大切です。

また、受給後は原則として毎年8月に「現況届」を提出します。提出しないと支給が止まる場合があります。

受給開始から5年が経過する場合などにも、就労・求職活動や就労困難な事情を確認する書類が必要になることがあります。5年経過すると必ず半額になるわけではありませんが、自治体から届く案内は確認しておきましょう。

3-2.東京都の児童育成手当|子ども1人につき月13,500円

児童育成手当は、東京都が独自に実施している、ひとり親家庭などへの支援制度です。

離婚・死別・未婚での出産など、一定の条件に該当する家庭を対象に、18歳年度末までの子ども1人につき月13,500円、年間162,000円が支給されます。

所得制限はありますが、2026年6月分から限度額が引き上げられました。例えば、扶養親族が1人の場合、所得限度額は421.8万円未満です。

また、児童扶養手当とは次のような違いがあります。

比較項目児童扶養手当東京都の児童育成手当
所得制限ありあり
同居する扶養義務者の所得審査対象原則対象外
養育費の8割所得に加算加算しない
公的年金との支給調整ありなし

そのため、児童扶養手当を所得制限などで受け取れない家庭でも、児童育成手当なら利用できる場合があります。

両方の受給条件を満たしていれば、児童扶養手当と児童育成手当を併用することも可能です。

申請先は東京都内の居住する区市町村で、原則として申請月の翌月分から支給されます。受給後は毎年6月の現況届など、必要な手続きにも注意しましょう。

3-3.遺族年金|配偶者との死別で利用できる生活保障

配偶者を亡くしたひとり親家庭では、遺族年金を受け取れる可能性があります。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があり、亡くなった方の年金加入状況などによって受給できる制度が異なります。

制度主な対象・特徴
遺族基礎年金原則18歳年度末までの子どもがいる配偶者、または子どもが対象
遺族厚生年金厚生年金に加入していた人などの遺族が対象。加入記録等によって年金額が変わる

遺族基礎年金は、2026年度の場合、子ども1人がいる配偶者で年間1,091,100円、子ども2人では年間1,334,900円が基本です。

一定の条件を満たせば、遺族厚生年金も合わせて受け取れます。ただし、亡くなった方の保険料納付状況や、遺族の年齢・家族構成などによって受給資格が異なります。

遺族年金と児童扶養手当は併用できる?

遺族年金と児童扶養手当には、支給額を調整する仕組みがあります。

原則として、遺族年金の額が児童扶養手当より少ない場合は、その差額を児童扶養手当として受け取れる可能性があります。一方、遺族年金の額が児童扶養手当以上の場合は、児童扶養手当が支給停止となります。

ただし、所得や年金の種類によって扱いが異なるため、個別の確認が必要です。

なお、東京都の児童育成手当は、遺族年金との支給調整がありません。条件を満たせば、遺族年金と併用できます。

遺族年金は自動的に支給されるものではないため、配偶者を亡くした場合は、年金事務所などで受給資格を確認し、児童扶養手当や自治体独自の手当も併せて確認しましょう。

セクション3|医療費助成|ひとり親家庭の親と子どもの通院・入院費を軽減

ひとり親家庭では、親や子どもの通院・入院にかかる医療費を軽減する公的な助成制度を利用できます。

主な制度は、ひとり親家庭の親と子どもを対象とする「ひとり親家庭等医療費助成」と、一般の子育て家庭も利用できる「子ども医療費助成」の2つです。

どちらも医療保険が適用される診療費などを助成する制度ですが、対象年齢・所得制限・自己負担額は自治体によって異なります。 それぞれの特徴と利用方法を確認しましょう。

4-1.ひとり親家庭等医療費助成|親と子どもの医療費を軽減

ひとり親家庭等医療費助成は、母子家庭・父子家庭などの医療費負担を軽減する制度です。

主に、18歳到達後の最初の3月31日までの子どもと、その子どもを養育する父または母などが対象です。子どもに一定の障害がある場合は、20歳未満まで対象となることがあります。

助成を受けられるのは、原則として健康保険が適用される医療費です。病院での診察や治療、入院、処方薬などの自己負担額が軽減されます。

ただし、所得制限があり、自己負担額も自治体によって異なります。

例えば、東京都では次のように設定されています。

世帯の区分医療費の自己負担
住民税非課税世帯保険診療の自己負担は原則なし
住民税課税世帯保険診療の原則1割負担(上限あり)

一方、千葉県内では、市町村によって自己負担額が0円・200円・300円などに設定されています。

この制度の大きな特徴は、子どもだけでなく、ひとり親家庭の父または母も医療費助成を受けられることです。

なお、児童扶養手当を受け取っていなくても、医療費助成の条件を満たす場合があります。手当の受給状況だけで判断せず、自治体に確認してみましょう。

4-2.子ども医療費助成|ひとり親家庭以外も利用できる

子ども医療費助成は、子どもの通院・入院にかかる医療費を軽減する、自治体の制度です。

ひとり親家庭に限らず利用でき、2026年現在、高校生年代までを対象とする自治体が多くあります。ただし、対象年齢や所得制限、自己負担額は自治体ごとに異なります。

例えば、医療費が無料になる自治体もあれば、通院1回につき数百円の自己負担が必要な自治体もあります。

ひとり親家庭等医療費助成との違いは?

2つの制度の主な違いは、助成を受けられる人の範囲です。

制度助成を受けられる人
ひとり親家庭等医療費助成条件を満たすひとり親家庭の親と子ども
子ども医療費助成条件を満たす子ども。ひとり親家庭以外も対象

ひとり親家庭の子どもは、両方の制度の対象になる場合があります。ただし、同じ医療費について二重に助成を受けることはできません。

どちらの制度が適用されるかは自治体の取り扱いによって異なるため、子どもが両方の対象になる場合は、申請時に確認しましょう。

4-3.申請方法と注意点|医療証の使い方と払い戻し

医療費助成を利用するには、原則として市区町村に申請し、医療証や受給券の交付を受ける必要があります。

申請時には、本人確認書類、医療保険の資格情報、所得に関する書類などが必要になる場合があります。

認定後は、医療機関の窓口でマイナ保険証または資格確認書と、医療証・受給券を提示することで、自己負担を軽減できます。

ただし、次の点には注意しましょう。

  • 対象外となる費用: 健康診断、予防接種、差額ベッド代など、健康保険が適用されない費用は原則として助成されません。
  • 地域外での受診: 他の都道府県で受診した場合などは、いったん医療費を支払い、後日払い戻しを申請することがあります。
  • 入院時の食事代: 助成対象になるかどうかは、自治体や制度によって異なります。

また、学校や保育施設の管理下で発生したけがなどは、日本スポーツ振興センターの災害共済給付が優先される場合があります。

医療費助成は自動的に適用されるとは限りません。離婚・死別・転入などで新たに対象になった場合は、早めに自治体へ申請し、利用できる制度を確認しておきましょう。

セクション4|資格取得・就労支援|講座の受講費や修業中の生活費を支える制度

ひとり親家庭が資格取得や就職・転職を目指す際には、国や自治体の公的な就労支援制度を利用できます。

代表的なのは、次の3つです。

制度主な支援内容
自立支援教育訓練給付金資格取得・講座受講費用の原則60%、条件により最大85%を支給
高等職業訓練促進給付金看護師・保育士などの資格取得中に、月70,500~140,000円の生活費を支給
ひとり親家庭高等職業訓練促進資金入学準備金最大50万円、就職準備金最大20万円を貸付。条件を満たせば返還免除

このほか、資格取得や就職などに必要な資金を借りられる「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」、一部の地域で実施される「在宅就業推進事業」などもあります。

給付金は原則返済不要ですが、貸付金は返済が必要になる場合があります。 また、所得や対象講座などの条件があり、受講前の申請が必要な制度もあるため、早めに自治体へ相談しましょう。

各制度の詳しい支給額・対象条件・申請方法や注意点は、以下のページで解説しています。

▶ひとり親家庭の就労支援制度5選|資格取得の給付金・貸付金を解説

セクション5|住宅支援|家賃補助・住宅支援資金・公営住宅の優遇制度

ひとり親家庭では、家賃や引っ越し費用の負担を軽減するための住宅支援制度を利用できる場合があります。

代表的なのは、次の4つです。

制度主な支援内容
自治体独自の住宅手当・家賃補助毎月の家賃や転居費用などを補助。金額・条件は自治体によって異なる
ひとり親家庭住宅支援資金貸付家賃を月額最大7万円、原則12か月まで無利子で貸付。就職・就労継続などの条件を満たせば返済免除
住居確保給付金離職や収入減少で住まいの維持が難しい場合に、家賃や転居費用を支援
公営住宅所得に応じた家賃で入居でき、ひとり親家庭には優遇措置が設けられている場合がある

このほか、母親と子どもが住まいや生活支援を受けられる「母子生活支援施設」、引っ越しや住宅の補修費用を借りられる「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」などもあります。

返済不要の給付金と、返済が必要な貸付金がある点に注意しましょう。 また、所得や就労状況、居住地域によって利用条件が異なり、住居の契約前に申請が必要な制度もあります。

各制度の支援額・対象条件・申請方法、向いている人や注意点は、以下のページで詳しく解説しています。

▶シングルマザー・ひとり親の住宅手当・家賃補助|金額・条件・申請方法を解説

▶母子父子寡婦福祉資金貸付金制度とは?12種類・対象者・限度額・申請方法を解説

セクション6|食事・食費の支援|給食費の負担軽減・こども食堂・食材配布

ひとり親家庭が食費の負担を軽減する方法として、学校給食費への公的支援や、地域のこども食堂・食品配布などがあります。

2026年4月からは、公立小学校の給食費に対する全国的な負担軽減が始まりました。また、ひとり親家庭などを対象に、無料・低価格で食事や食材を提供する地域の活動もあります。

これらはひとり親家庭に限定されない支援も多く、所得制限なしで利用できる場合もあります。 主な支援内容と利用方法を紹介します。

7-1.学校給食費の負担軽減|2026年4月から公立小学校を支援

2026年4月から、公立小学校の学校給食費について、国と地方自治体による負担軽減が始まりました。

対象は、学校給食を実施している公立小学校、義務教育学校の前期課程、特別支援学校の小学部です。保護者の所得にかかわらず支援され、原則として個別の申請は必要ありません。

支援額は、一般的な完全給食を実施する公立小学校の場合、児童1人につき月5,200円、年間11か月分が基準です。

ただし、これは国と地方自治体による支援の基準額で、家庭に直接支給される給付金ではありません。実際の給食費が基準額を超える場合、自治体によっては保護者負担が残ることがあります。

また、中学校は今回の全国的な負担軽減の対象外ですが、自治体独自の給食費無償化・補助を利用できる地域もあります。

就学援助を受けている場合はどうなる?

就学援助は、経済的に困難な家庭の小中学生に対し、給食費や学用品費、修学旅行費などを支援する制度です。

2026年度からの給食費負担軽減と重複する部分は調整されますが、給食費の負担がなくなっても、学用品費や修学旅行費などの就学援助は引き続き利用できます。

就学援助には所得などの条件があり、申請先は市区町村の教育委員会などです。対象になるかどうか、通学先の学校や自治体に確認しましょう。

7-2.こども食堂|無料・低価格で食事を提供

こども食堂は、地域のNPOやボランティア団体などが、子どもや保護者に無料または低価格で食事を提供する活動です。

ひとり親家庭や生活に困っている家庭を支援する食堂もあれば、所得に関係なく地域の子どもや大人が利用できる食堂もあります。

食事だけでなく、子どもの居場所づくりや地域住民との交流、学習支援などを行うところもあります。

利用条件や料金は食堂によって異なり、予約不要で利用できる場合もあれば、事前申込が必要な場合もあります。

食費の負担を軽減したい家庭はもちろん、仕事などで忙しく、子どもが安心して食事を取れる場所を探している家庭にも役立つ支援です。

7-3.こども宅食・フードパントリー|食品や食材を受け取れる

地域によっては、食事を提供するこども食堂に加えて、家庭で利用する食品や食材を無料で配布する活動もあります。

代表的なのが「こども宅食」と「フードパントリー」です。

支援主な内容
こども宅食支援が必要な子育て家庭などに、食品・食材を定期的または随時配送
フードパントリー指定された場所で、米・野菜・保存食品などを無料配布

こども宅食は、仕事や育児などで配布場所に出向くのが難しい家庭にも利用しやすい仕組みです。一方、フードパントリーは、必要な食品を地域の配布拠点で受け取る形が中心です。

ただし、ひとり親家庭や住民税非課税世帯などに対象を限定している場合や、事前登録・予約が必要な場合もあります。 配布内容や回数も団体によって異なります。

地域の食事・食材支援はどこで探せる?

こども食堂や食品配布の情報は、市区町村の子育て支援窓口、社会福祉協議会、地域の支援団体などで確認できます。

こども食堂については、全国こども食堂支援センター「むすびえ」などが案内する地域の情報や、全国のこども食堂マップも参考になります。

利用する際は、開催日時・対象世帯・予約の有無を確認しましょう。特に夏休みなどの長期休暇中には、食事や食品の支援を追加で実施する地域もあります。

セクション7|子どもの学習・進学支援|無料学習教室・受験料助成・学費支援

ひとり親家庭の子どもが、家庭の経済状況によって学習や進学を諦めずに済むよう、国や自治体ではさまざまな教育支援を実施しています。

無料の学習教室や受験料・塾代の助成に加え、小中学校の就学援助、高校の授業料支援、小学生から大学院生までの返済不要な奨学金などがあります。

学校の授業料だけでなく、受験準備や学校外の学習費用を支える制度もあります。 子どもの学年や進路に合わせて、利用できる支援を確認しましょう。

8-1.無料学習支援|ひとり親家庭の子どもが利用できる学習教室

国の「こどもの生活・学習支援事業」では、ひとり親家庭などの子どもを対象に、無料の学習支援や進路相談、体験学習などを行っています。

自治体によって内容は異なりますが、主に次のような支援があります。

  • 学習指導: 宿題のサポート、基礎学力の定着、高校・大学受験に向けた学習
  • 進路相談: 進学先の選び方や将来の仕事についての相談
  • 体験学習: 自然体験、職場見学、オープンキャンパスへの参加など

学習支援には、地域の大学生や教員経験者などが参加する場合もあります。

対象学年や所得条件、開催頻度は自治体によって異なり、事前登録が必要な場合もあります。利用を希望する場合は、市区町村のひとり親家庭支援窓口などで確認しましょう。

8-2.受験料・模試代・塾代の支援|進学準備の費用を軽減

高校・大学への進学には、受験料や模擬試験の費用、学習塾の授業料などもかかります。

こうした費用についても、ひとり親家庭や低所得世帯を対象とした助成制度があります。

例えば、2026年度に実施されている自治体の支援には、次のようなものがあります。

支援内容助成額の例
大学・短大・専門学校等の受験料最大53,000円
高校3年生の模擬試験費用最大8,000円
中学3年生の模擬試験費用最大6,000円

ただし、これらは全国すべての家庭が利用できるわけではありません。所得条件や対象学年に加え、自治体の学習支援事業への登録などが必要な場合もあります。

また、東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」では、一定所得以下の世帯を対象に、学習塾等の受講料を最大30万円、大学等の受験料を最大12万円まで無利子で貸し付けています。

貸付制度ですが、高校・大学等への入学など、条件を満たせば返済が免除されます。

このほか、全国の自治体には、返済不要の助成金や学習クーポンを利用して、塾・通信教育・家庭教師などの費用を軽減できる制度もあります。

利用できる地域や金額、対象となる学習サービスについては、以下のページで詳しく紹介しています。東京都の受験生チャレンジ支援貸付事業についても、詳細ページへのリンクを掲載しています。

▶全国の塾代助成制度まとめ|自治体別の支援内容と注意点

8-3.小中学生の就学援助|学用品費や修学旅行費を支援

就学援助は、経済的な理由で小中学校の教育費を負担することが難しい家庭を支援する制度です。

主な対象は、公立小中学校などに通う子どもがいる、所得等の条件を満たす家庭です。

自治体によって異なりますが、学用品費、入学準備費、修学旅行費、校外活動費、学校給食費などが支援対象になります。

2026年4月からは公立小学校の給食費負担軽減が始まりましたが、就学援助では給食費以外の教育費についても支援を受けられます。

申請先は市区町村の教育委員会などです。所得制限や援助額、申請時期は自治体によって異なるため、学校から配布される案内も確認しましょう。

8-4.高校生の学費支援|授業料無償化と奨学給付金

高校生の教育費を支える主な制度には、「高等学校等就学支援金」と「高校生等奨学給付金」があります。

2026年度から両制度の支援が拡充され、授業料だけでなく、授業料以外の教育費についても支援対象が広がりました。

制度主な支援内容
高等学校等就学支援金高校等の授業料を支援。2026年度から所得制限を撤廃
高校生等奨学給付金教科書・教材費など、授業料以外の教育費を支援。2026年度から対象世帯を拡充

高等学校等就学支援金は、2026年度から所得制限が撤廃され、私立全日制高校の支給上限額も原則年間457,000円に引き上げられました。

ただし、授業料が上限額を超える場合や、制服代・教材費・修学旅行費などについては、家庭の負担が残ることがあります。

一方、高校生等奨学給付金は、2026年度から年収約490万円未満の世帯まで支援対象が拡大されました。実際の対象判定や支給額は世帯の所得などによって異なります。

2つの制度は申請手続きが別であり、高校生等奨学給付金は授業料支援を受けていても別途申請が必要です。

手続きは在籍する学校や都道府県を通じて行うため、入学時や年度初めに配布される案内を確認しましょう。

8-5.大学・短期大学・専門学校の公的な学費支援|給付型奨学金と授業料減免

大学・短期大学・専門学校などへの進学では、国の「高等教育の修学支援新制度」を利用できる場合があります。

この制度は、主に次の2つの支援を組み合わせたものです。

  • 授業料・入学金の減免: 国が定める上限額まで、授業料や入学金を減額・免除
  • 給付型奨学金: 返済不要の奨学金を支給し、学生生活を支援

主に低所得世帯の学生が対象ですが、2025年度からは、扶養する子どもが3人以上いる多子世帯について、所得制限なしで一定額まで授業料・入学金を減免する制度も始まっています。

ただし、対象となる学校や学業成績などの要件があり、多子世帯なら給付型奨学金も必ず受け取れるわけではありません。

申請は高校在学中の予約採用や、大学等への進学後の在学採用などで行います。入学前から申請できる制度もあるため、進学先が決まる前に確認しておくことが大切です。

ひとり親家庭が応募できる返済不要の奨学金もある

国の修学支援制度とは別に、民間財団や自治体が、ひとり親家庭の学生向けに多くの給付型奨学金を提供しています

奨学金は大学生だけのものではなく、小学生・中学生・高校生が応募できるものも多くあり、支給額や応募条件は制度によって異なります。

当サイトでは、ひとり親家庭の学生が応募できる返済不要の奨学金を中心に、募集時期や対象学年、支給額などをまとめています。

▶ひとり親家庭の学生向け|返済不要の奨学金リスト(2026~2027年)

セクション8|養育費の確保・不払い対策|法定養育費・相談・費用助成・回収手続き

ひとり親家庭の生活を支える養育費について、2026年4月から新しい制度が始まりました。

離婚時に養育費を取り決めていなくても一定額を請求できる「法定養育費」が導入され、不払いになった場合の回収手続きも見直されています。

また、自治体によっては、公正証書の作成費用や法律相談、弁護士費用などを支援しています。

9-1.法定養育費|2026年4月から子ども1人につき月2万円を請求可能に

2026年4月1日以降に離婚した場合、養育費の取り決めがなくても、子どもを主に養育する親が、もう一方の親に対して子ども1人につき月20,000円の「法定養育費」を請求できるようになりました。

ただし、この金額は正式な養育費を決めるまでの暫定的なものです。通常の養育費の上限ではなく、父母の収入や子どもの人数などを踏まえて、別途適切な金額を取り決めることができます。

また、2026年3月31日以前に離婚した場合には、法定養育費の制度は適用されません。

法定養育費は国から支給される給付金ではなく、離婚した相手に請求するお金である点にも注意しましょう。

9-2.養育費が支払われない場合|優先回収と差押え手続き

2026年4月からは、養育費が支払われない場合の回収手続きも改善されました。

新たに、子ども1人につき月80,000円を上限として、養育費をほかの一般的な債権より優先して回収できる仕組みが導入されています。

また、一定の条件を満たせば、公正証書を作成していなくても、書面による養育費の取り決めなどを根拠に、相手の給与や預金を差し押さえられるようになりました。

相手の財産が分からない場合に、財産情報の取得と差押えをまとめて申し立てられる手続きも整備されています。

ただし、月80,000円が保証されるわけではなく、実際に回収できる金額は養育費の取り決めや相手の財産状況などによって異なります。 また、新しい優先回収制度の対象は、原則として2026年4月1日以降に発生した養育費です。

9-3.養育費の相談・費用助成|公正証書・弁護士費用などを支援

養育費の取り決めや不払いについては、自治体の無料法律相談や「養育費・親子交流相談支援センター」などに相談できます。

自治体によっては、次のような費用助成も実施しています。

  • 公正証書の作成費用: 養育費の取り決めを公的な文書にするための費用を補助
  • 養育費保証契約の費用: 不払い時に保証会社が立て替えるサービスの保証料を補助
  • 調停・弁護士費用: 養育費の取り決めや回収に必要な手続き費用の一部を補助

例えば、千葉市では養育費の公正証書作成費用を最大49,000円まで助成しています。

ただし、支援内容や上限額、申請期限は自治体によって異なります。契約や手続きを始める前に、利用できる助成制度を確認しておきましょう。

セクション9|税金・保険料・公共料金の負担軽減|ひとり親控除・年金免除・交通費割引

ひとり親家庭では、給付金や手当を受け取るだけでなく、税金・社会保険料・公共料金などの負担を軽減できる制度もあります。

代表的なのは、所得税・住民税の「ひとり親控除」、国民年金保険料の免除、JR通勤定期券の割引などです。自治体によっては、水道料金やごみ処理手数料などの減免も受けられます。

毎月の固定費を減らせる制度もあるため、対象条件や申請方法を確認しておきましょう。

10-1.ひとり親控除|所得税・住民税の負担を軽減

ひとり親控除は、一定の条件を満たすひとり親について、所得税・住民税の計算上、所得から一定額を差し引ける制度です。

主な対象は、婚姻していない人などで、次の条件を満たす場合です。

  • 本人の合計所得金額が500万円以下
  • 生計を一にする、一定の所得以下の子どもがいる
  • 事実婚に相当する関係にある人がいない

2026年分の所得税では、子どもの所得要件は年間62万円以下です。

また、2026年度の税制改正により、控除額は次のように引き上げられます。

税金改正前の控除額改正後の控除額
所得税35万円38万円(2027年分から)
住民税30万円33万円(2028年度から)

控除額がそのまま給付されるわけではなく、税金の計算対象となる所得が減ることで、税負担が軽減される仕組みです。

会社員は原則として年末調整、自営業者などは確定申告で適用を受けます。未婚で子どもを育てている人も対象になり得るため、条件を確認しましょう。

10-2.国民年金・健康保険料の免除・減免|育児中や収入減少時に利用

国民年金や国民健康保険には、所得が少ない場合や失業した場合などに、保険料を軽減できる制度があります。

特に注目したいのは、2026年10月に開始された「国民年金保険料の育児免除制度」です。

自営業者・フリーランス・無職の人など、国民年金の第1号被保険者が1歳未満の子どもを養育している場合、所得制限なしで保険料が免除されます。

2026年度の国民年金保険料は月17,920円です。

原則として子どもが1歳になるまでが対象で、出産した母親は産前産後免除との関係で免除期間が調整されます。

この制度の特徴は、保険料を免除されても、その期間が納付済みとして扱われ、将来の老齢基礎年金額に反映されることです。利用するには市区町村の国民年金窓口や電子申請などで手続きします。

また、育児免除の対象にならなくても、所得が少ない場合や失業した場合は、国民年金の一般的な免除・納付猶予制度を利用できる可能性があります。

国民健康保険についても、所得の低い世帯への軽減措置や、解雇・雇い止め、収入の大幅な減少などに対応した減免制度があります。

対象条件や減免額は制度・自治体によって異なるため、保険料の支払いが難しい場合は早めに市区町村へ相談しましょう。

10-3.JR定期券・公共料金の割引|交通費や毎月の固定費を軽減

児童扶養手当を受給している家庭では、JRの通勤定期券を通常価格の3割引で購入できる制度があります。

対象は児童扶養手当の受給者と同一世帯の家族で、利用するには市区町村で証明書の交付を受ける必要があります。

ただし、割引対象はJRの通勤定期券であり、通学定期券の価格からさらに3割引になる制度ではありません。 また、児童扶養手当が全部支給停止となっている場合は利用できません。

このほか、自治体によっては次のような負担軽減制度があります。

負担軽減の例主な内容
水道・下水道料金の減免児童扶養手当の受給世帯などを対象に、基本料金等を減免
ごみ処理手数料の減免指定ごみ袋の無料交付や手数料の減免
駐輪場利用料の減免市営駐輪場などの利用料金を軽減

例えば、東京都では児童扶養手当の受給世帯などを対象に、水道・下水道料金の減免制度を設けています。

ただし、これらは全国共通の制度ではなく、対象者や減免内容は地域によって異なります。

児童扶養手当の受給者でも、割引・減免を利用するには別途申請が必要な場合があります。 市区町村の公式サイトで「ひとり親 減免」「児童扶養手当 割引」などを確認してみましょう。

セクション10|保育・家事・育児の支援|こども誰でも通園・ヘルパー派遣・一時預かり

ひとり親家庭では、仕事と子育ての両立や、病気・急用などで子どもの世話が難しくなったときに利用できる支援制度があります。

代表的なのは、保育施設で子どもを預かる「こども誰でも通園制度」や一時預かり、家事や育児を手伝う「ひとり親家庭等日常生活支援事業」などです。

また、育児休業や時短勤務によって収入が減った場合に利用できる給付金もあります。子どもを預ける支援と、家事・育児の負担や収入減少を補う支援を組み合わせることで、仕事や家庭の状況に合わせた生活を送りやすくなります。

11-1.こども誰でも通園制度|就労状況を問わず月10時間まで利用

「こども誰でも通園制度」は、2026年4月から全国で実施されている子育て支援制度です。

保護者が働いているかどうかに関係なく、保育所などに通っていない生後6か月から3歳未満の子どもを、月10時間まで保育施設などに預けることができます。

利用料金は1時間300円程度が目安で、所得の低い家庭などには利用料の軽減措置もあります。

利用するには、自治体への申請と利用認定、施設の初回面談や予約などが必要です。

ただし、通常の保育園のように毎日長時間預けられる制度ではありません。利用時間や受入施設、予約方法は自治体の案内を確認しましょう。

11-2.一時預かり・ショートステイ|仕事や病気のときに子どもを預ける

仕事や通院、病気などで一時的に子どもの世話が難しい場合は、自治体の保育・預かりサービスを利用できます。

主な制度は次の3つです。

制度主な利用場面
一時預かり短時間の仕事、通院、育児疲れによるリフレッシュなど
ショートステイ病気・出産・育児疲れなどで、数日間子どもを預ける必要がある場合
トワイライトステイ夜間勤務や休日の仕事などで、夜間・休日に子どもの世話が難しい場合

一時預かりは保育施設などで乳幼児を預かるサービスで、ショートステイやトワイライトステイは児童養護施設などで実施されます。

対象年齢や利用できる日数・時間、料金は自治体によって異なります。所得に応じて利用料が軽減される場合もあります。

急な利用には対応できない場合もあるため、仕事や家庭の状況に応じて、事前登録や利用条件を確認しておくと安心です。

11-3.ひとり親家庭等日常生活支援事業|家事・育児のヘルパー派遣

「ひとり親家庭等日常生活支援事業」は、ひとり親家庭などが病気や資格取得のための通学、就職活動などで日常生活に支障が生じた際に、家庭生活支援員による支援を受けられる制度です。

主な支援内容は、次のとおりです。

  • 家事の支援: 食事の準備、掃除、日用品の買い物など
  • 育児の支援: 乳幼児の保育、子どもの食事や身の回りの世話など

また、小学生以下の子どもがいるひとり親家庭で、仕事の都合により帰宅が遅くなる場合などには、定期的な支援を利用できることもあります。

利用料金は所得などに応じて設定され、無料で利用できる世帯もあります。

ただし、実施していない自治体もあり、利用には事前登録が必要な場合があります。希望する場合は、市区町村のひとり親家庭支援窓口に相談しましょう。

11-4.育児休業・時短勤務の給付金|育児中の収入減少を補う

会社員など雇用保険に加入している人は、育児休業中や時短勤務中の収入減少を補う給付金を利用できる場合があります。

代表的なのは、次の3つです。

制度主な支援内容
育児休業給付金育児休業中に、休業前賃金の原則67%、181日目以降は50%を支給
出生後休業支援給付金一定条件で育児休業給付に13%を上乗せし、最大28日間、合計80%を支給
育児時短就業給付金2歳未満の子どものために時短勤務をする場合、原則として時短勤務中の賃金の10%を支給

出生後休業支援給付金と育児時短就業給付金は、2025年4月から始まった制度です。

出生後休業支援給付金は、原則として両親が一定期間の育児休業を取得することが条件ですが、ひとり親の場合は、配偶者の育児休業取得を必要としない特例があります。

ただし、いずれも雇用保険の加入状況や休業期間、勤務状況などの条件があり、すべての人が利用できるわけではありません。

利用を検討する場合は、勤務先の担当部署やハローワークで受給条件と申請方法を確認しましょう。

セクション11|まとめ|利用できる支援を確認し、生活に合う制度を組み合わせよう

ひとり親家庭が利用できる支援には、児童扶養手当などの生活費を支える給付金だけでなく、医療費・住宅費・教育費の負担軽減、資格取得や就労を支える制度など、さまざまなものがあります。

大切なのは、現在の生活で負担になっている費用や、これから必要になる支出に合わせて制度を選ぶことです。

例えば、次のような順番で確認すると、必要な支援を見つけやすくなります。

困っていること・目的優先して確認したい支援
当面の生活費が足りない児童扶養手当・児童手当・住宅支援
毎月の支出を減らしたい医療費助成・税金や保険料の減免・食費支援
仕事や収入を安定させたい資格取得・就労支援・保育や家事の支援
子どもの教育費を準備したい就学援助・受験費用の助成・授業料支援・奨学金

制度によっては所得制限や申請期限があり、自治体独自の支援も少なくありません。また、条件を満たせば複数の制度を併用できる場合があります。

まずは住んでいる自治体のひとり親家庭支援窓口などで、利用できる制度と申請時期、必要書類を確認しましょう。

次のステップ|子どもの将来に向けて返済不要の奨学金も探そう

現在の生活費を支える制度とともに、子どもの進学や将来に備えた支援も確認しておきたいところです。

国や自治体の制度とは別に、民間財団などが提供する返済不要の奨学金もあります。大学生だけでなく、小学生・中学生・高校生・大学院生などを対象とする募集もあり、ひとり親家庭であることが応募条件や選考上の考慮事項になっている場合があります。

当サイトでは、ひとり親家庭の子どもが応募できる返済不要の奨学金を、対象学年・支給額・募集時期などとともに紹介しています。

▶ひとり親家庭の学生向け|返済不要の奨学金リスト

今すぐ応募できる奨学金だけでなく、今後募集される制度も確認し、子どもの成長や進路に合わせて活用を検討してみましょう。

参考ページ

参考ページ

児童手当・妊娠・出産の給付金

児童扶養手当・児童育成手当・遺族年金

医療費助成

資格取得・就労・住宅支援

学校給食費・食事・食材の支援

子どもの学習・進学・奨学金

養育費の確保・不払い対策

税金・保険料・交通費・公共料金の減免

保育・家事・育児の支援

※制度の内容・支給額・対象条件は2026年10月時点の情報を基本としています。自治体独自の支援については、居住する市区町村の最新情報も確認してください。

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